志摩力男氏 ポンド円133.60→140.00超えを獲るFX取引レポート
先日、今のポンド円は分かり易い相場という志摩力男氏談を聴く機会がありました。
投資サロンの志摩力男氏の10月5日(土)の記事から追いかけてみたところ、上昇のトレンドを上手く捉えていることが分かり大変興味深いものでした。
時間を追って志摩力男氏のFX取引をご紹介します。
10月5日時点で志摩力男氏はポンド円の買戻し(上昇)に言及しています。
①2019/10/05 5:04:00
ブレクジットに関しては、EU側が英国提案を拒絶と出ていましたが、ジョンソン首相は改めて「新しい合意か、それとも合意なき離脱か、延期はない」と発言していました。英国の状況は混沌としてます。19日までにEU議会と合意できなければ、ジョンソン首相は延期を要請しなくてはなりません。
延期となると、ポンドは買い戻されることになるでしょう
しかし、ジョンソン首相、メルケル首相の会談が不調に終わったことで、少額で試すというスタンスで、ポンド円をショートエントリーで入りました。
②2019/10/08 20:12:00
ポンド円も少額だけ、ショートにします(ジョンソンーメルケル会談もかなり不調に終わっています)。
GBPJPY -0.2@130.55 (ストップは132.50円以上)
方向性が間違えたことを把握し、ポジションの損切を模索し始めています。
③2019/10/09 23:55:00
ブレグジットに関しては、揺れています。昨日ジョンソン首相が発言した「離脱協定案によるブレグジットは本質的に不可能」という指摘は重要と思います。法的に合意を伴った離脱が不可能であれば、「合意なき離脱」しかないという結論になります。
基本結果待ちですが、市場の反応は全体的にはポジティブ、意外にリスクオフが進まない感じです。大手ヘッジファンド等は、10月15日に関税がひきあげられるかどうか、ここに注目し、そこまで待つつもりのようです。
ポジションは変わらないのですが、追加で売った少額のドル円、ポンド円が少し引っかかってます。チャンスをみて解消したいと思います。
ポンド円の損切決済を決断しています。
④2019/10/10 23:35:00
ポンド円ですが、先程ジョンソン首相とアイルランド・バラッカー首相の会談が終了。
「合意への道筋が見込めることで一致」と報道されています。
ポンド円もストップ掛けます。
GBPJPY -0.2@130.55 ⇒クローズ@132.35
133.60に上昇した時点で、順張りでトレンドに乗る判断をし買エントリーを行ないました。
⑤2019/10/11 1:30:00
Position Update (2)
ジョンソンーバラッカー会談はかなり良い会談だった模様で、今月末での「合意のある」ブレクジットが可能とアイルランド首相が言っています。アイルランド首相が最も困難な交渉相手であったことを考えると、かなりの確率でブレクジットが実現すると考えるべきなのでしょう。
かなり高いレベルですが、ポンド円をロングします。
GBPJPY +1.3@133.60 (ストップは132.00)
10月11日午前3時の時点で、既にポンド円は140円を試すことを予測し、続々と含み益を増やしています。
⑥2019/10/11 3:12:00
ポンド円は140円超を目指す
英国首相ボリス・ジョンソン氏とアイルランド首相バラッカー氏の会談は、相当良かった模様で、今月末の離脱合意へ「道筋」見えるという見解で一致しました。
ブレクジット最難関だったのが、アイルランド首相バラッカー氏。北アイルランドと国境を接しているだけに、安易な妥協はできません。具体的に国境問題をどのようにするかは明らかになっていませんが、その彼が離脱合意は可能としているので、相当ゴールに近づいたと言って良さそうです。
合意を伴った離脱であれば、ポンドはかなり割安で放置されていたこと、世界中にショートポジションがあることから、ポンドはかなり急進することになると思われます。140円も単なる通過点になってしまうでしょう。できることは、しっかりと少し多めのロングをキープする。それだけです。
ポジションは変わりません。
GBPJPY +1.3@133.60 (ストップは132.00円)
余裕でトレンドに乗って利益を増やし続けています。
⑦2019/10/11 20:02:00
EUトゥスク大統領も英離脱に楽観へ
EUトゥスク大統領も英国が10月31日に離脱できることに楽観的になっているようです。
Tusk says He has optimistic messages deal with UK can be done.
しかし、ロンドンの入り口のところで、トゥスク大統領がコメントしている局面で、ちょっとした言葉尻(「ジョンソン首相が本日中に案を出さなければダメだ」とか「時間切れになりつつある」等々)に惑わされたAIが135円近くまで上昇したポンド円を売り崩して、瞬間134円近くまで行きました。肝を冷やされた方もいらっしゃるかもしれません。読解力のないAIは、本当に困ったものです。
EU首脳会議が10月17,18日に行われます。ここでジョンソン案が採択され、31日からブレグジットがなされるかです。少し時間的に厳しいように見えます。しかしながら、ジョンソン案がかなり有力で、この案をもとに離脱交渉が今後も進むことになるのは、決定的です。特にアイルランド、北アイルランドを代表する政党DUP、英国内のハードブレクジット派(ERG)、こうしたグループが全てジョンソンの案に賛成しています。フランスがちょっと変なこと言うかもしれませんが、アイルランドがOKにという限り、EU首脳会議もその線にそって行くでしょう。
「合意なき離脱」の可能性はほぼなくなりました。
あとは、ポンドがどこまで反発するかです。とりあえず140円を超えるとは思いますが、ターゲットははっきりしません。EU離脱は合意があってもなくても、英経済には大変ですが、ポンドがあまりにも割安なので、水準訂正が進むでしょう。
<中略>
現状、ポンド円ですが、3時45分前にドル円サイドを落として、ポンドドルのポジションに組み替えることも検討しています。今は、米中の合意期待があるので、ドル円も堅調でしょう。
志摩力男氏のファンダメンタルズ分析によるトレード(もちろんテクニカルもあらゆるものを見ています。)の凄さの神髄と言えるのではないでしょうか。
このように獲れる時に大きく利益を伸ばすトレード、トレーダーはこのような取引をするという象徴的な場面であったように思います。
Report by Hayakawa
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