【無料全文公開】フィスコ マーケットレポーター 三井智映子といっしょにお勉強♪出るFX用語【インフレ・デフレ】【リフレーション】
三井智映子さんプロフィール
みついちえこ。フィスコ マーケットレポーター。北海道小樽市出身。NHK教育「イタリア語会話」でデビューし、2011年東京モーターショーにてMCデビュー。現在はテレビ、CM、舞台などで活動。2013年11月大阪新歌舞伎座、2014年1月「五木ひろし特別公演」で八重次役として出演。また2013年テレビ朝日「白虎隊」「濃姫2」、2014年テレビ大阪「たかじんNOマネーBLACK」に出演。2012年10月からフィスコリサーチレポーターとしてYahoo!ファイナンスで株価予想などを行う他、テレビ、雑誌、Webなど活動の場を広げている。
2013年講談社より『最強アナリスト軍団に学ぶ ゼロからはじめる株式投資入門』、2015年明日香出版社より『はじめての株価チャート1年生 上がる・下がるが面白いほどわかる本』を出版。「美人過ぎる金融アナリスト」として話題に。女性らしい銘柄選びと、分かりやすい初心者向けの説明やセミナーを得意とする。
【インフレ・デフレ】(いんふれ・でふれ)
インフレというのはインフレーションの略です。物価やサービスの値段が持続的に上がっていき、相対的に貨幣価値が下がっていく状態を指します。20年前には100円だった缶ジュースが120円、130円に値上がりしていますし、最近ですと2017年6月から葉書を送るための切手が52円から62円に値上がりしました。これがインフレですね。
デフレはデフレーションの略。インフレの反対の概念で、物価が持続的に下落していき、相対的に貨幣価値が上がる状態を指します。
適度なインフレは物価が上がるので、企業の利益も連動して上がります。そうすると勤めている人の給料も上がります。給料が上がれば消費が進むので基本的には経済が潤いますよね。ただ、急激なスピードでインフレになると、貨幣が紙くず同然になるので経済が破綻しかねません。
一方、デフレは物価が下がるので消費が促進されますが、過度に進行すると安くしなければモノが売れなくなります。そうなると当然、企業の業績は下がり、給与も下がります。給与が下がると私たちは「節約」し始めますから、さらに安くしなければモノが売れない状態に陥ります。その悪循環が継続することをデフレスパイラルといいます。
ワンポイント!
分かりやすいインフレ、日本では1991年2月までのバブル期がそれにあたります。そして、バブル崩壊後の「失われた20年」は長いデフレ=デフレスパイラルとなります。なお、過度なインフレのことを「ハイパーインフレ」と呼びます。例を見てみますと、18世紀のフランス革命直後のフランス、南北戦争直後の米国、第一次大戦後のドイツなど、戦争の費用調達を原因としてハイパーインフレが起きています。
ハイパーインフレは財政再建計画と貨幣成長率の管理でほとんどが収束しています。しかし、デフレの効果的な解決策は世界的に模索中というところです。
【リフレーション】(りふれーしょん)
リフレーションは英語表記ではreflation。日本語では通貨再膨張とも訳されます。デフレからは脱却したものの、本格的なインフレに入っていない状態のことです。低いインフレ率の達成を目標として金融政策、財政政策などのマクロ経済政策を打ち出すことをリフレ政策といいます。意図的に緩やかな物価上昇の継続、つまりインフレを起こしてデフレを脱却し、景気を回復、経済成長しようという政策ですね。アベノミクスでリフレ政策というのを聞いた方も多いのではないでしょうか。
リフレ政策では、年率換算で数%のインフレ率を想定したインフレターゲット(物価上昇率の目標)に向けて金融緩和、つまりお金を市場に出回らせるわけです。日本銀行が目標とするインフレ率を管理することで、それを適正な水準に保ち、企業の売り上げを伸ばして給与に反映させ、消費を伸ばし、最終的に経済が活性化するという考え方となっています。またリフレ政策を支持、推進する人々をリフレ派と呼びます。しかし、金融緩和で通貨の信用が低下するとの意見や、デフレからの景気回復を疑問視する声もあるようです。
ワンポイント!
2012年1月に米国では米連邦準備制度理事会(FRB)が物価上昇率の目標値を導入。日本では2013年1月に日銀が2%のインフレを目標に大規模金融緩和策に踏み切りました。過去のリフレ政策を見てみますと、1931年(昭和6年)犬養内閣の大蔵大臣に就任した高橋是清が、世界大恐慌の影響で昭和恐慌と呼ばれるデフレに陥った際に、金本位制からの脱却と国債の日銀引き受けというリフレ政策を取りました。その大規模財政出動によって日本は僅か1年でインフレ率がプラス転換し、デフレ脱却に成功。世界でも評価されました。しかし、この政策が戦後のインフレを招いたという意見もあるようです。
※この記事は、FX攻略.com2017年11月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
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