利益も配当も仮の予想数値? 荒野浩氏
日経225
ちょっとした驚きです
土曜日の日経の「マーケット総合1」面に次のような「お知らせ」記事が出ていました。
”新型コロナウィルスの感染拡大で業績予想の開示を見送る企業が相次ぎ、日経予想の
作成に時間がかかっています。予想を作成できない間はシステム上、利益や配当を
ゼロとして投資指標を算出しているため、PERや配当利回りなどが異常値に
なっています」
というものでした。
昔から、日経に独自予想はなく、予想数字は会社側公表数字を採用するということは周知の
事実でしたが、ここまでとは思いませんでした。
当面、市場全体の予想PERや予想配当利回りは指標としては意味をなさないことになります。
次善の策としては、実績PERから推定する
昨日現在の日経平均の実績ベースの1株当たり利益は1,578円で、実績EPSとしては
18年5/08(1,566円)以来2年ぶりの低水準です。実績もさらに下方修正の懸念があります。
今期の利益は実績比でほぼ50%の減益が予想されています。実績から算出すると、予想EPSは
789円となり、週末の仮置きの数字、728円と大差はありません。未公表の企業の利益をゼロと
しても”当たらずも、遠からず”ということになります。
当面は実績EPSを基準に今期の予想減益率(?)50%を一つの目安とすることになりますが、
いずれにしても業績が株価上昇要因になることはないということになります。
2020/05/17 07:25 配信
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