予想の分かれる注目のECB理事会開催! 「6月4日の注目点とイベントスケジュール」
昨日のダウ平均は500ドル超の上昇し26000ドルを超え、日経平均は23000円目前まで来ています。
ADP雇用統計、ISM非製造業景況指数ともに予想よりも良い結果が出てきたことで、コロナによる景気停滞は底を打ったとの期待感がリスクオン相場の追い風となっているようです。
また、昨日はカナダ中銀が金融政策据え置きを発表し、最悪の状況は回避されているようだとの事からカナダドルは底堅く推移しています。
◎本日の注目点
1)ECB理事会
本日の理事会では、追加緩和・債券購入の割合・復興基金の3点について注目しています。
3月に決定した7500億ユーロのパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)の拡大が予想されています。
ただ、緩和政策で購入する国債の割合は、イタリアの割合が高くなっており、フランスは少なくなっている。
EUのキャピタルキー(出資比率)に応じた債券購入割り当てが形骸化している状況について理事会の反応と、追加緩和する際の対応策に注目です。
また、ドイツとフランスの提案した復興基金の導入について触れられるかも注目です。
復興基金が支援金として導入されるのか、融資金として導入されるのか、また7500億ユーロの復興基金が導入されるのであれば追加緩和が必要なのかなどについて記者会見が注目されます。
2)対中国
一部報道で米中合意第1弾で合意した輸入を中国は停止しているとの事。
また昨日、中国旅客機の米国乗り入れを停止するとの報道があり、中国が米国航空機の乗り入れを認めないことへの対抗策との事です。
米中関係の悪化が懸念され、香港問題はじめ米中関係に関するヘッドラインに要注意です。
米国以外でも英国は香港からの移住者を受け入れる意向を示し、香港に対する中国を批判しました。
5G関連からの中国はずしも発表しており、英中関係も注目です。
3)リスクオン
ここ数日、香港問題や米中関係、白人警察官による黒人殺害に関するデモ活動が世界中に広がるなどネガティブな要因が多数出てきているのも関わらず、マーケットはネガティブ要因を無視するかのように上昇を続けています。
金価格は下落し、株価は急騰、マーケットの不透明感を表すVIX指数はコロナ前の数字に近い20台まで戻してきています。
マーケットの反応だけを見れば安全資産からリスク資産に資金が移っており、リスクオン相場と見て取れます。
ネガティブ要因と、マーケットの反応に乖離があるように感じられ、どちらが修正されていくのか注目です。
◎本日のイベントスケジュール
6月4日(木曜日)
10:30 AUD 豪小売売上高
17:30 GBP 英建設業PMI
18:00 EUR ユーロ圏小売売上高
20:45 EUR ECB理事会政策金利・声明文発表
21:30 EUR ラガルドECB総裁記者会見
21:30 USD 米新規失業保険申請件数・貿易収支
21:30 CAD カナダ貿易収支
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