ゴールドが上値追いの展開[佐藤りゅうじ]
佐藤りゅうじさんプロフィール
さとう・りゅうじ。1968年生まれ。1993年米大卒業後、マーケティング会社を経て、金融・投資全般の情報ベンダー、株式会社ゼネックス(後の株式会社オーバルネクスト)入社。マクロ経済分析をはじめ、為替、商品、株式市場のアナリストリポートの執筆、トレードに携わる。2010年より「エイチスクエア株式会社」を起業、アナリストレポート等を執筆、「FOREX NOTE 為替手帳」等の企画・出版を行う傍ら、投資関係のラジオ番組キャスターを務める。個人トレーダー。国際テクニカルアナリスト連盟・認定テクニカルアナリスト。ラジオ日経「ザ・マネー オノサトの相場予測」(月曜15:00〜)メインキャスター。
公式サイト:佐藤りゅうじブログ
※この記事は、FX攻略.com2020年9月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
乱高下を繰り返すも上昇基調で推移
金(ゴールド)が上値追いの展開となってきました。本誌2019年11月号では、「1600ドル台を目指すか」と述べましたが、既に同水準を上抜き、1770ドル台まで上昇し、8年ぶりの高値をつけました。また、日本国内の金小売価格は、40年ぶりの高値6100円台まで上昇しています。昨年から引き続き、多くの要因がゴールドの価格を後押ししています。今回は、騰勢を続けるゴールドの上値を考えていきましょう。
まずは、年初からのゴールドの値動きをみていきましょう(チャート①参照)。今年は1517ドル付近から取引が始まりました。1月3日に米軍がイラクでイランのソレイマニ司令官を爆殺すると、市場はリスクオフとなり、安全資産としてゴールドと円、米国債が買われ、ゴールドは節目の1550ドルを突破しました。同月8日にはイランがイラクにある米国軍基地に対し報復爆撃を実施し、2013年3月以来の1610ドルまで水準を引き上げました。
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