荒野浩の相場を極める相場を楽しむ|第7回[荒野浩]
荒野浩さんプロフィール
1971年日本勧業角丸証券(現みずほ証券)入社後、調査部でアナリスト業務に従事。米国勤務を挟み一貫して、日本株の情報・市場分析を行う。1996年に運用会社(現アセットマネジメントOne)に転籍、調査部長・運用部長を経て、常務取締役投信運用本部長を歴任。2012年に退職。その後はTV、ラジオ出演などで活動。日本株を中心とした市場分析の経験は半世紀に及ぶ。
メルマガ:https://www.gogojungle.co.jp/finance/salons/8812/
※この記事は、FX攻略.com2020年9月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
※データは2020年6月末日時点までのものになります
2020年上半期の株式相場を振り返る
この号が出版されるころは、今年の上半期相場が終わり、下半期相場に入っていることになります。そこで今号では、上半期相場を振り返って、上半期で起こったこと、そして今後の展開の参考になることを軸に稿を進めたいと思います。
今年の上半期は昨年の流れを引き継ぐ形で、1月20日(2万4083円)に高値をつけ、2月後半以降は変動率(ボラティリティ)が異常に高く、株価が乱高下する展開となりました。3月19日の安値(1万6552円)までの下落幅(7531円)、その後6月8日につけた戻り高値(2万3178円)までの上昇幅6626円共に10年に一度あるかないかの騰落幅でありました。
自然条件(気温・降雨量など)と同じで、株式市場も全体として帳尻合わせというか、平準化の動きが自然に備わっていて、異常な値が出た後、株価は静かな値動きに戻るという現象がよく起こります。今年後半の値動きを示唆しているのかもしれません。
上半期を振り返るにあたって、天・底の見極め方から話を進めたいと思います。上述したように今年上半期は異常な値動きの乱高下があったわけですから、当然のことながら、天・底では明確な現象・指標が出ていたと思われます。
年間高値・年間安値に匹敵するような株価の天・底を見極めるために重要なチェックポイントは、以下の項目です。これらのポイントを日々ウォッチしていれば、天・底をほぼピンポイントで、最悪でも数日程度の誤差では把握可能だと思われます。
よろしいですか?