【無料全文公開】テクニカル分析の極意|第5回 目標到達した後にするべきこと[FXプランナー]
自分で決めた目標地点に向かってトレードし続けることの重要性を前回までに学びました。それではいざ目標に到達した場合には、どういった対応を取るべきなのでしょうか。想定されるケースを挙げて説明してもらいます。
※この記事は、FX攻略.com2017年6月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
FXプランナーさんプロフィール
圧倒的なテクニカル分析と独自の『エリア手法』で相場から利益を上げ続けている投資家。
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目標到達=ゴールではないということ
これまでにトレードにおける流れを見ていく中で、まずは長期足で目線を決定した後に短期足で現在の状況やチャートの形を確認して、サポート候補やレジスタンス候補を設定しながら目標地点を目指してトレードをしていくという解説をしました。
これをしっかりと繰り返していくことで、安定した利益を積み上げることを目標とするのですが、それではその目標に到達したときには、どのような対応をするべきでしょうか。
多くのトレーダーが目標到達=ゴールだという勘違いをしてしまいがちです。しかしFXにおいて、目標はあくまでも目標であって、ゴールではありません。それではこの勘違いが起こってしまうと何がいけないのでしょうか。
目標から転換するとは限らない
目標=ゴールだと勘違いしてしまうと、ここから転換が始まるという思い込みが生まれます。例えばそれまでずっとロングを狙って上昇についてきた場合に、目標に到達したとたん今度は逆のショートを狙いだしてしまいます。
確かにこの目標地点から結果的に下降の流れに変わる可能性ももちろんありますが、到達時点ではまだチャートは何も下降のサインを出していません。
それなのにそれまでと逆方向を狙っていくのは、逆張りと呼ばれるエントリーになってしまいます。逆張りを否定するわけではありませんが、逆張りは多くの経験と高い判断力・決断力が必要となるトレード方法で、難易度は高くなります。わざわざ難易度の高いトレード方法でリスクを負わなくても、相場ではチャンスはいくらでも訪れます。
それでは目標に到達したときには、何をすれば良いのでしょうか。
目標地点から想定されること
目標地点に到達したときにすべきことは「チャートの確認」です。なぜ確認しなければいけないのかというと、ここからいくつかの展開が想定できるからです。想定できるケースは次の三つです。
①目標地点から逆行が始まり転換していく
②目標地点で横に揉み合う
③目標地点を突破してさらに順行していく
まずは「①目標地点から逆行が始まり転換していく」ですが、これは先ほどお話しした勘違いのパターンです。この①になると思い込むことは、②③を想定すると危険なのですが、時間の経過と共に短期足が転換し始めて、次第に大きな足に波及していき、やがて長期足でも転換が始まります。
ただし、長期足が転換するまでには時間もかかることが多く、やはり目標到達後に即逆方向を狙うのはリスクが高いといえます。
次に「②目標地点で横に揉み合う」についてですが、これは目標に到達したことによって買い手と売り手がお互いにけん制を始め、様子を見るケースになります。このときに上や下へとコロコロと方向を変えてエントリーしてしまうと、往復ビンタを何度も食らって損失を膨らませることになります。
最後に「③目標地点を突破してさらに順行していく」ですが、文字通り目標到達なんのその、そのままの勢いで目標を突破してさらに次の目標に向かっていくケースです。こうなると次の目標へ向けて再びエントリーを狙っていくことになります。
瞬間を見極めてから改めて戦略を立てる
相場である以上、常にいくつかのケースを想定して戦略を立てていくわけですが、このように目標到達地点ではどのケースになるのかもまだ分からない状態です。
不確定要素の多い状態でトレードを行うのは、ギャンブルと変わりません。相場ではリスクをゼロにすることはできませんが、いかにリスクを取り払ってトレードをしていくかが大切です。
目標到達の状態はまさにそのリスクが大きい状態です。まずはここからどの状態に移行していくのかを確認して、その後にしっかりと戦略を立てることで無駄なトレードを減らすことにつながります。
自分のトレードを振り返ったときに、このような無駄なトレードはありませんか? 無駄なトレードを減らすことが、トレードのパフォーマンスを上げる近道です。いかに利益を出すかではなく、いかに無駄な損失を出さないかが、FXに限らず投資全般で利益を積み上げていく基本です。
目標地点といってもあくまでも自分で決めた場所です。その場所でしっかりと徹底した行動をとれることが大切だと思います。基準を守ってトレードを繰り返すことが、FXでは何よりも重要だということを頭に入れてトレードしていきましょう。
よろしいですか?