“需給の鬼”こと井上哲男の相場の潮流〜プロの市場分析ノウハウと注目銘柄が分かる!|第9回
井上哲男さんプロフィール
いのうえ・てつお。スプリングキャピタル社代表、日本証券アナリスト協会検定会員。上智大学卒業後、国内保険会社の運用部門長を経て、(現オールド・ミューチュアルグループ)UAMジャパン・インクのチーフ・ストラテジスト兼日本株式運用部長に転身。その後、プラウド投資顧問、アジア最大級のファンド・オブ・ファンズの運用会社であるMCPグループなどで同職を務めた後、独立。“需給の鬼”と呼ばれ、日経CNBCテレビ「夜エクスプレス」「〜攻めのIR〜MarketBreakthrough」、ラジオNIKKEI「アサザイ」などのパーソナリティも務めている。
オリジナルのテクニカル分析や需給動向により、独自の視点から株式相場(株式指数)の方向性を分析する井上氏のメルマガ「相場の潮流」、井上氏とBコミさんこと坂本慎太郎氏が相場解説、ピックアップ銘柄の紹介を行う動画スクール「勝者のスクリーニング-株ハイブリッドバトル-」がGogoJungle(ゴゴジャン)から好評発売中。
メルマガ:相場の潮流
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※この記事は、FX攻略.com2020年12月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
米ハイテク株9月急落の理由
ハイテク株がけん引役となって静かに指数が大きく上昇していた米国株式相場は、「9月の声」を聞くや、ハイテク株の利食いにより調整色を強めたが、その理由はアップル、テスラの株式分割とダウの構成銘柄入れ替えにあったと考えている。
まず、アップルだが、8月31日に1対4分割を行い、9月2日までは最低投資金額が下がったことからさらなる流動性相場が期待され、株価は上昇したものの、その後は株数増加による「一部利食い」の動きが大きく出た。テスラの分割は1対5であったことから、なおさらである。図①は、2018年8月末を100とした旧GAFMA銘柄とナスダックの推移を示したものである。ピークであった今年9月2日にナスダックは148.7と、約1.5倍に上昇したが、アップルの同日の値は230.9となっている。また、GAFMAではないが、テスラの値はなんと741.5にまで上昇していたのである。
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