外為オンライン・佐藤正和の実戦取引術|3大通貨の未来を予測するテクノ&ファンダ分析【今月のテーマ|米大統領選後の為替市場。鍵を握るテクニカルと金利差に注目!】
米大統領選が終わりました。執筆時点で私はまだ結果を知りません。どんな結果が出ているか楽しみですが、大イベント通過後に出るトレンドはそれ以前から始まっていることが多いもの。私の愛用する移動平均線、一目均衡表の雲、MACDを使った純粋なテクニカル分析と各国政策金利の差から「米大統領選後の為替相場」を予測してみたいと思います。
※この記事は、FX攻略.com2021年1月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
佐藤正和さんプロフィール
さとう・まさかず。邦銀を経て、仏系パリバ銀行(現BNPパリバ銀行)入行。インターバンクチーフディーラー、資金部長、シニアマネージャー等を歴任。その後、年間取引高No.1を誇る外為オンライン・シニアアナリストに。通算20年以上、為替の世界に携わっている。ラジオNIKKEI「株式完全実況解説!株チャン↑」、ストックボイス「マーケットワイド・外国為替情報」に出演する他、Yahoo!ファイナンスに相場情報を定期配信中。
テクニカル指標&金利差から見てドル円は「ゆるやかな下降トレンド」に戻る!?
今号が発売されている頃には、米大統領選の結果が判明していることと思います。米大統領選に関しては、バイデン氏が勝利しても民主党が提案している大規模な経済対策が実行される可能性が高まり、株価と金利の上昇から「ドル高円安」という事前予想になっていました。一方、トランプ氏が勝ったら、これまでの株価重視の流れから、こちらも多少のドル高で反応している可能性が高いとの予想でした。ただ、トランプ再選なら中国への制裁がさらに強まることになり、米中関係のさらなる悪化からリスクオフの円買いが進む可能性も取り沙汰されていました。
ただ、この原稿の執筆時点では米大統領選の結果が決まっていないため、今回は純粋にテクニカル分析や金利差を使って、年末から2021年前半にかけての為替相場を展望しましょう。私が愛用しているテクニカル指標は200日、120日移動平均線(以下、SMA)、MACD、一目均衡表の雲の三つです。MACDのパラメーターは、通常「12、26、9」がデフォルト(標準設定)になっていますが、私は「25、75、9」といった中期線と長期線の間隔を見る長めのMACDのほうが相場の長期的な展望には向いている、と思っています。私、佐藤正和流・チャート分析の極意を詳細に執筆した『これだけ! FXチャート分析 三種の神器』という本が11月30日に発売されますので、そちらもどうかよろしくお願いいたします。
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