“需給の鬼”こと井上哲男の相場の潮流〜プロの市場分析ノウハウと注目銘柄が分かる!|第11回
井上哲男さんプロフィール
いのうえ・てつお。スプリングキャピタル社代表、日本証券アナリスト協会検定会員。上智大学卒業後、国内保険会社の運用部門長を経て、(現オールド・ミューチュアルグループ)UAMジャパン・インクのチーフ・ストラテジスト兼日本株式運用部長に転身。その後、プラウド投資顧問、アジア最大級のファンド・オブ・ファンズの運用会社であるMCPグループなどで同職を務めた後、独立。“需給の鬼”と呼ばれ、日経CNBCテレビ「夜エクスプレス」「〜攻めのIR〜MarketBreakthrough」、ラジオNIKKEI「アサザイ」などのパーソナリティも務めている。
オリジナルのテクニカル分析や需給動向により、独自の視点から株式相場(株式指数)の方向性を分析する井上氏のメルマガ「相場の潮流」、井上氏とBコミさんこと坂本慎太郎氏が相場解説、ピックアップ銘柄の紹介を行う動画スクール「勝者のスクリーニング-株ハイブリッドバトル-」がGogoJungle(ゴゴジャン)から好評発売中。
メルマガ:相場の潮流
動画スクール:勝者のスクリーニング‐株ハイブリッドバトル‐
※この記事は、FX攻略.com2021年2月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
米ハイテク株不振の需給要因
ひと足早く市場にワクチンが打たれたかのように米国株は急伸し、11月24日にダウは初めて3万ドルの大台に乗せたが、主役となったのがボーイング社で、24日までのダウの月次上昇幅3544ドルのうち500ドル近くを1社で稼いでいる。運航停止措置が採られていた「737MAX」が、米連邦航空局に続いて欧州航空安全機関からも運航再開が認められる見通しとなったという明るい材料が出たが、それにしても大きな上昇である。
この「バリュー・リターン相場」の影でグロース株の筆頭であるハイテク株の動きは鈍く、アップル、マイクロソフトという夏までの主役に、新たにダウの構成銘柄となったセールスフォース・ドットコムを加えた3社合計のダウ押し上げ寄与は、ボーイング1社の6割程度でしかない。
よろしいですか?