《東洋経済ONLINEでコラム掲載中》タカタ破綻から見つめ直す資金管理
おはようございます、松下です。
昨日のNYダウは続落、
調整が深くなっています。
上海総合指数は続伸です。
米ドル/円は続伸して112円台前半。
NY Goldは同値圏で推移です。
先日、タカタが民事再生法の適用を申請し、
昨日株主総会が開かれました。
リコール問題で揺れてきた会社が、
戦後最大の負債を負って破綻が決定し、
市場に大きな衝撃を与えています。
タカタの株式は、7月27日に
上場廃止となり、実質的に無価値化します。
市場では、取引ができる間の
処分を急ぐ投資家の投げ売りが殺到し、
暴落が続いています。
この問題から、今一度資金管理の
大切さを見つめ直してみたいと思います。
タカタの株価は2014年1月には、
高値で3000円以上の価格をつけており、
本年1月にも高値で1200円以上の価格を
つけていました。
当然この間、多くの個人投資家は、
同社株を保有し、問題の解決を願っていたはずです。
しかし、このメルマガを書いている時点で、
株価は40円を切り、3000円からは約99%、
1200円からは約97%のダウンになります。
つまり、同社に投じた
ほとんどの資金を失うことになってしまいます。
問題は、この時、同社の株式に、
自分の投資資金のうちのどれだけを投じていたか?
ということになります。
日本の個人投資家には、資金管理や
損失管理の意識が希薄で、1つの会社に、
投資資金の半分とか、3分の1以上
投じるようなケースも少なくないと思います。
こうしたケースで、今回の破たんに遭遇すると、
投資資金の3分の1から半分が失われてしまい、
精神的にも資金的にも非常に追い込まれてしまいます。
元の資金への回復などは、
到底期待することはできず、
後悔の念がつきまとうことでしょう。
しかし、このケースで、同社に投じる資金を
10分の1に限定していたら、途中、何らかの安値を
切り下げ、ダウントレンドが続いていることを認識し、
損失を限定された金額で確定させていたら、
それほど大きく資金を失うことはなかったはずです。
株式投資における最大のリスクは、
投じている会社が倒産することであり、
株式投資の資金管理は、常にこのことを
念頭に行われる必要があります。
その具体的な方法はカンタンに言って2つです。
1.1つの会社の株式に投じる資金を、
全体の投資資金の一定率に限定する(例:1/10以下等)
2.安値を切り下げて下落が続いていることを
認識すれば、損切りを行い、限定された損失を確定する
これらの資金管理および損失管理は、
投資を続けていく中で、常に必要ですので、
忘れずに実行してください。
一人でも多くの個人投資家に、
資金管理の意識と行動が浸透することを、
切に願っています。
よろしいですか?