《東洋経済ONLINEでコラム掲載中》繰り返されるおかしな会話
おはようございます、松下です。
個人投資家の思考は、
すごくおかしなものです。
投資を教えて12年目に入りますが、
この間、ずっとそんな違和感を感じています。
私のセミナーに参加する投資家は、
「株式投資やFXでどれくらい利益が上がりますか?」
と聞いてきます。
この質問に対して私は、
「まずは資金を減らさないようにしましょう。
それができるようになったら、計画的に
年間10%の利益を上げられるようになりましょう。」
とアドバイスします。
この時、ほとんど全ての人は、
「たったそれくらいしか儲からないんですか?」
とがっかりして言います。
この時私は必ず、
「あなたはこれまでに、
どれだけの利益を上げてきましたか?」
と質問します。
この質問に対しても、
ほとんど全ての投資家が、
「今までは損をしています。」と答えます。
この会話の奇妙さに気づくでしょうか?
これまで損をしてきた投資家が、
「年利10%の利益」を少ないと言っています。
自分は年利10%どころか、
これまで資金を減らしてきたのに・・・
こうして個人投資家は、
妄想ともいえる巨大な利益を夢見て、
自分の資金を減らし続けます。
まずは減らさない。
損失を管理して、小さい利益を上げる。
この意識がなければ、利益に辿り着くことが、
非常に難しいことは、過去の歴史が物語っています。
私は決して、
「投資は儲からない」とは言いません。
投資は、リスクを大きく取れば儲かります。
大きく儲けるためには、
まずはリスクのコントロールを
身に着けなければならないのです。
リスクのコントロールもできない人が、
大きく儲けたいために、あるいは何も知らないままに、
リスクを大きく取れば、資金はあっという間に失われます。
自分のこれまでの損益を振り返り、
まずはどこを目標にするのか、
見つめ直してください。
私は11年以上、
おかしな会話に困惑し続けています。
よろしいですか?