株価急反騰
株式
各国の株価が急回復している。
背景は、
(1)ショートしていた筋の買戻し、一部は踏みあげられている。
きっかけは、
(A)ウクライナ紛争の停戦の可能性が出てきたこと。
(B)FOMCが予定どおり通過したこと。
(2)年金等のリバランス買い
以上だけなら、上げはほぼ終わり、また下げに転じそうだ。
(ア)利上げ、商品価格高、原材料不足などで、景気は減速方向
(イ)金利が配当利回りを上回ってきた。配当の伸びが低下すれば、株の魅力は低下する。
(3)しかし、景気刺激策が出てきている。
(A)中国が景気刺激を強めている。(預金準備率の引き下げや、規制をやや緩和する動き)
(B)これは景気刺激策というより、戦争特需。あまり予想はしていなかった。
最もインパクトがあったのはドイツ。
2月27日、ドイツのショルツ首相は国防費を増額すると発表。2022年の予算から緊急で1千億ユーロを連邦軍の装備強化などに充てる。さらに、GDP比1.5%ほどにとどまる国防費を、今後は毎年2%以上に引き上げる。戦闘機や軍艦、兵の装備に投資し、連邦軍を強化する意向だ。
以後、各国に波及していっている。
また、国際的な「ウクライナ連帯基金」創設がEUと協議されている。
ただちに必要な生活物資、戦後の経済復興を支援する構想だ。
寄付は世界各国から募る。
こういう話がでてきて、現実になっていくと、株価はまた一段高になる。
コロナのときは、特殊事情でとんでもない額の財政政策と金融緩和策がとられ、株の大幅高を招いたが、
今度は、ウクライナ危機という特殊事情で、大きな軍事予算拡大、同国の復興策がとられ、株価をまた引き上げるということになるかもしれない。
コロナで、金融緩和は限界まで行われ、財政も大幅に拡張された。何があっても、これ以上は無理なはずだったが。ゼレンスキ大統領の前では、無理も道理になるようだ。
またまた多くのストラテジストの株価予想が覆されるかもしれない。
コロナ対策や、ウクライナ復興策などは、通常の経済・投資分析では対応しにくい。
念のため、私は、それでも、株価の一段高は考えていない。
今回、商品価格高で、各国とも経済は窮屈になっているはずだ。
なかなか、復興資金をねん出するのは容易ではないと思うからだ。
日本は狙われているが、日本も苦しい。
資金を出せるのは、産油国など資源国だ。
もし、サウジが出すというなら、・・・・
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