米ISM製造業景気指数、8月は横ばい 物価上昇圧力は緩和
経済情報
8月のISM製造業景気指数は総合が52.8と、7月から横ばいだった。
米 耐久財 資本財 拡大が続いているが・・・?で見たとおりになった。
52.8は実質GDP成長率1.5%程度に相当する。若干弱めだが、経済は成長しており、企業収益も拡大が続いているようだ。リセッション(景気後退)は差し迫っていない。
(注)47を割ると経済成長はマイナスになり、リセッションの可能性が高い。51以上であれば、企業収益は拡大していると考えてよい。
仕入れ価格指数は7月の60.0から52.5に大きく低下した。これは、主に商品価格の急落を反映しているのであろう。
雇用は7月の49.9から54.2に跳ね上がった。明日発表される雇用統計も予想において、失業保険申請件数とADP雇用統計は弱含みを示唆。ISM製造業指数はやや強含みを示唆。求人データも強含みを示唆。非農業部門雇用者数の前月比は+30千人という市場予想は妥当と思われる。
普通なら、経済の成長は続き、物価上昇は沈静化、雇用も堅調という今回のデータは債券、為替相場にとっては中立、株価にとってはポジティブだが、相場は、金利上昇、ドル高、株価下落という反応を示した。
今回の仕入れ価格指数の低下は商品価格の下落を反映したもので、賃金上昇による物価上昇の緩和につながらないと市場が判断したのだろう。つまり、強い利上げが必要になると市場が考えたということだろう。
今の金融政策の目標はインフレ抑制で、『インフレを抑え込むには家計や企業に何らかの痛みをもたらすこと』が必要というコンセンサスが出来上がったようだ。
今の金融政策の目標はインフレ抑制で、『インフレを抑え込むには家計や企業に何らかの痛みをもたらすこと』が必要というコンセンサスが出来上がったようだ。
株価が上昇する場合とは、どういう場合なのか?(ショートカバーのようなテクニカルな場合を除いて) チョット想像しにくい。
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