一目均衡表入門|第8回 先行スパンと遅行スパン①[監修:細田哲生(三世一目山人)]
【一目均衡表入門[監修:細田哲生(三世一目山人)]連載記事(全14回)】
・第1回 一目均衡表の原点(無料)
・第2回 三波動と時間関係①
・第3回 三波動と時間関係②
・第4回 三波動と時間関係、値段関係から分かること
・第5回 転換線と基準線①
・第6回 転換線と基準線②
・第7回 転換線と基準線③
・第8回 先行スパンと遅行スパン①
・第9回 先行スパンと遅行スパン②
・第10回 準備構成の「型」と9週足
・第11回 9週足と9か月足
・第12回 週間実線のB、Yと仲値線
・第13回 B、Yの活用方法
・第14回 『一目均衡表』原著の内容
第8回目次
1. 3種類のスパンの作り方と概要
2. 先行スパン、遅行スパンの作り方
3. 週足の大局で一目均衡表の働きを確認
4. 各線の交差を「好転」「逆転」と呼ぶ
5. 各線の交差と相場水準
6. 一目均衡表 豆知識
細田哲生(ほそだ・てっせい)プロフィール
株式会社経済変動総研。三世一目山人。一目山人の遺志を引き継ぎ、正しい一目均衡表の使い方を普及することに従事。経済変動総研主催の「一目均衡表倶楽部」にて、一目均衡表による相場解説、罫線講座を執筆。毎週月曜日ラジオNIKKEIマーケットプレスにて「日経平均一目均衡表から見たテクニカル分析」を放送。
公式サイト:一目均衡表公式ホームページ|株式会社 経済変動総研
一目均衡表の著作権は株式会社経済変動総研が有し、原著の出版販売をしています。原著のご購入については一目均衡表公式ホームページをご覧ください。
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3種類のスパンの作り方と概要
これまでは均衡表(転換線、基準線)の基本について、3回にわたり解説してきました。均衡表は、基本数値である9と26の期間の半値を追いかけるもので、押しや戻り、あるいは相場水準として機能するという性質。これと三波動、もみ合い放れの考え方を組み合わせることで、「動かない相場」「動く相場」の時間や値幅の関係を読み取れるというものでした。
その基本を踏まえて、今回からはスパン(先行スパン、遅行スパン)を学んでいきましょう。まずは、スパンの作り方です。先行スパンは2種類あり、一方は「転換線と基準線の半値」をつなげた線、もう一方は「過去52日間の半値」をつなげた線で、これらを26日先に記入。その位置から上限、下限と言い表します(上げ相場と下げ相場では、上下が入れ替わる)。
この先行スパンは、いわば26日未来の押し目や戻り、相場水準を「先見」するもの。均衡表が小勢、中勢における半値の現在性を表すのに対して、スパンは中勢~大勢における将来の境界線を見通します。
もう一つの遅行スパンは、相場実線を26日後ろにずらした線です。これは半値関係を示すその他の線とは異なる意味合いを持ちます。その用途については別の機会に解説します。
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