一目均衡表入門|第11回 9週足と9か月足[監修:細田哲生(三世一目山人)]
【一目均衡表入門[監修:細田哲生(三世一目山人)]連載記事(全14回)】
・第1回 一目均衡表の原点(無料)
・第2回 三波動と時間関係①
・第3回 三波動と時間関係②
・第4回 三波動と時間関係、値段関係から分かること
・第5回 転換線と基準線①
・第6回 転換線と基準線②
・第7回 転換線と基準線③
・第8回 先行スパンと遅行スパン①
・第9回 先行スパンと遅行スパン②
・第10回 準備構成の「型」と9週足
・第11回 9週足と9か月足
・第12回 週間実線のB、Yと仲値線
・第13回 B、Yの活用方法
・第14回 『一目均衡表』原著の内容
第11回目次
1.『一目均衡表 週間編』で発表された9週足
2. 9週足は一目均衡表を簡略化したものだが…
3. 9週足の作り方と、陰陽の見当のつけ方
4.「米ドル/円」9週足と9か月足のポイント
5.「ユーロ/米ドル」9週足と9か月足のポイント
6. 一目均衡表 豆知識
細田哲生(ほそだ・てっせい)プロフィール
株式会社経済変動総研。三世一目山人。一目山人の遺志を引き継ぎ、正しい一目均衡表の使い方を普及することに従事。経済変動総研主催の「一目均衡表倶楽部」にて、一目均衡表による相場解説、罫線講座を執筆。毎週月曜日ラジオNIKKEIマーケットプレスにて「日経平均一目均衡表から見たテクニカル分析」を放送。
公式サイト:一目均衡表公式ホームページ|株式会社 経済変動総研
一目均衡表の著作権は株式会社経済変動総研が有し、原著の出版販売をしています。原著のご購入については一目均衡表公式ホームページをご覧ください。
サービス|一目均衡表公式ホームページ|株式会社 経済変動総研
『一目均衡表 週間編』で発表された9週足
前回は、準備構成の「型」である鐘化グラフを取り上げました。これは、下げの三波動の時間を償却し、基本数値「26」の底値固めをし、もみ合い放れを見せる…といった一連の流れにおいて、一目均衡表の考えが見事に合致している(キマっている)典型例だということでした。これは『一目均衡表 完結編』で述べられています。
また9週足の概要も解説しました。こちらは『一目均衡表 週間編』において、発表された考え方です。当週の終値と9週前の始値で陽線、陰線を作成。これらの陽連、陰連を数え、基本数値と照らし合わせ、相場の現在性を知ろうというのが、その趣旨です。
この9週足は何といっても、その作成方法が簡単だということが最大の特長です。現在はパソコンの為替ソフトで容易に一目均衡表を表示、確認できますが、かつては手書きグラフが当たり前の時代でした。日々(毎週)、いくつもの銘柄の均衡表を記すことは、長時間を要するものであり、実行できない人も多かったのです。
その難点を解決するために9週足を用意した、という記述が週間編にあります。週に一度、当週の終値を確認するだけでグラフを描画でき、それ自体に基本数値の考え方が含まれているというのが利点だといえます。
9週足は、「9」という基本数値の期間をまとめ上げ、その推移を可視化するものです。それ自体が基本数値に律せられやすい性質を持ち、また陽連、陰連を数えることによって時間関係を把握しやすくなるという利便性も得られます。そして、その作成方法から、8週分の始値は先見できるわけであり、「いくらの推移なら陽線(陰線)になる」という見当をつけることが可能になります。
よろしいですか?