オプションについて知ろう
はじめに
GogoJungle / Skijan を運営しております、株式会社ゴゴジャンです。
今回は、EAつくーるの基本的な操作について理解した方向けに、オプション機能の使い方とその定番のオプションについていくつか紹介していきます。
EAつくーるに初めて触れる方、まだEAを作成したことのない方は、ぜひ下記リンクから過去の記事をご覧ください。
・EAつくーるの基本操作と使い方
目次
・オプションとは?
・オプション機能の使い方
・定番オプションの紹介
・おわりに
オプションとは?
「オプション」とは、EAつくーるに用意されている機能の一つで、EAに様々な設定を付加することができます。
取引時に通知するといった便利機能から、取引の性質を変えるものまで様々なものが用意されています。
同時にいくつものオプションを適用することが可能であり、また本来であれば少々複雑なロジックなどをオプションを使うことで簡単に設定することもできます。
オプション機能の使い方
それでは、オプションを設定する方法を見てみましょう。
開発する->EAつくーる->オプション
下記が、オプションを設定する画面になります。
オプションの設定
「オプションを選択」のプルダウンから、適用したいオプションを選ぶことができます。
プルダウン選択後、下部に現れるチェックボックスにチェックを入れて、必要であれば任意の値などを入力することでオプションの設定は完了します。
同時に複数のオプションを有効化することも可能であり、何が有効化されているかはチェック表示により確認することができます。
定番オプションの紹介
オプション機能の使い方が分かったところで、いくつか実際にオプションを見てみましょう。
オプションは、取引自体に影響を及ぼさないものからロジックの性質を変えてしまうものまで多岐にわたりますが、その中でもよく用いられるものについて紹介していきます。
複利運用
このオプションは、口座残高に応じて取引数量を自動で計算するという機能です。
損切り時の損失額が、リスクで設定した値になるよう取引数量を調整します。
例 : 口座残高100万円でリスクを3%に設定した場合、 損切り時の損失が3万円となる取引数量でエントリーします。
※この機能を使うためには基本設定「損切り」に0より大きい数値を設定する必要があります
上記リスクの設定値は、パラメーター「MoneyManagementRisk」が対応しており、運用時に変更可能でございます。
トレーリングストップ
トレーリングストップとは、価格変動に応じて逆指値注文をリアルタイムに自動修正するという注文方法です。
EAつくーるにはオプションとしてトレーリングストップが4種類用意されており、「固定幅」「移動平均線」「高値安値」「ATR」を基準にトレーリングストップを設定することが可能です。
※現在値に近すぎる値(ストップレベル未満)に変更の場合はエラーとなります。MT4、MT5のストップレベルの設定値(下記参照)をご確認ください。
ストップレベルは、通貨ペアを右クリック後、仕様をクリックで確認が可能です。
ストップレベルは、下記のようにポイントで表示されます。
下記の場合は 50 ポイントですので、5 pipsです。
※下記の場合、現在値から5pips未満への変更は、エラー「OrderModify error 130」が発生し、変更できませんのでご注意ください。
トレーリングストップ(固定幅)
トレーリングストップ(固定幅)は、最も一般的なトレーリングストップ
です。
パラメータ(間隔)に設定したpips分以上の利益が出た場合、 パラメータのpips分不利な価格にストップロスを変更します。
また、更に利益が更新するごとに、パラメータのpips分不利な価格にストップロスを再変更していきます。
※変更後の価格よりも有利な(決済時の利益が大きい)価格にストップロスが設定済みの場合、ストップロスの変更は行われません。
トレーリングストップ(移動平均線)
トレーリングストップ(移動平均線)を用いると、単純移動平均線の価格を基準にストップロスを変更していきます。
買いポジションの場合は、現在価格が移動平均線よりも上に位置している場合のみ有効です。移動平均線の上昇と共にストップロスの価格も上昇するため、 移動平均線を割り込む際に決済となります。
売りポジションの場合は、現在価格が移動平均線よりも下に位置している場合のみ有効です。移動平均線の下降と共にストップロスの価格も下降するため、 移動平均線を上抜けする際に決済となります。
※変更後の価格よりも有利な(決済時の利益が大きい) 価格にストップロスが設定済みの場合、ストップロスの変更はおこなわれません。
トレーリングストップ(高値・安値)
トレーリングストップ(高値・安値)を用いると、直近の高値または安値の価格を基準にストップロスを変更していきます。
買いポジションの場合は直近の安値の価格がストップロスとなります。直近安値の価格が切り上がるにつれてストップロスの価格も切り上がるため、 直近安値を割り込んだ際に決済となります。
売りポジションの場合は直近の高値の価格がストップロスとなります。直近高値の価格が切り下がるに連れてストップロスの価格も切り下がるため、 直近高値を上抜けする際に決済となります。
※変更後の価格よりも有利な(決済時の利益が大きい) 価格にストップロスが設定済みの場合、ストップロスの変更はおこなわれません。
トレーリングストップ(ATR)
トレーリングストップ(ATR)を用いると、ボラティリティを示すATR(Average True Range)によって計算された平均値幅分だけ離れた価格にストップロスを変更していきます。
パラメータの倍率を設定することで、平均値幅のX倍の価格にストップロスを設定することが可能です。
売りポジションの場合は、現在価格からATRの値幅分だけ上の価格がストップロスとなります。
※変更後の価格よりも有利な(決済時の利益が大きい)価格にストップロスが設定済みの場合、ストップロスの変更はおこなわれません。
ドテン機能
このオプションを使用すると、保有中のポジションと反対方向のエントリー条件を満たした場合に、現在保有中のポジションを決済して反対方向へエントリーをおこないます。
移動平均線のクロスでドテン取引を行うEAを作成する際などに、決済条件を設定することなく作成が可能となります。
※取引条件の反対売買が行われた場合(例:買いポジション保有中に売りエントリー条件が成立)にドテンが機能します。基本項目の「損切り」「利食い」で決済の場合は、ドテンしませんのでご注意ください。ドテン機能のみで売買を繰り返す場合は、基本項目の「損切り」「利食い」を0(未設定)に設定をお願いします。
決済条件設定なし・ドテン機能を使用したEAの挙動
取引時間制限
取引時間オプションを用いることでエントリーを許可する時間帯を指定できます。
追加ボタンをクリックして時間帯を設定することができます。指定した範囲外の時間であっても、決済条件は取引時間オプションに関係なく有効となります。
例 : 東京株式市場の場中のみEAにエントリーを許可する設定
開始時刻1 09:00 終了時刻1 11:30
開始時刻2 12:30 終了時刻2 15:00
※上記は便宜上、日本時間であらわしていますが、実際はMT4のサーバー時間を基準に設定する必要があります。多くの場合、サーバー時刻は日本時間から6時間マイナスした時刻となります。(例:日本時間で9時の場合は、MT4のサーバー時間は3時となり、取引時間オプションは 03:00 で設定する必要があります)
例:0時前後の設定
23時から1時に設定したい場合は、下記のように設定する必要があります。開始時刻1 23:00 終了時刻1 23:59
開始時刻2 00:00 終了時刻2 01:00
一本当たりのエントリー回数
このオプション機能を使用すると、一つのローソク足の中にてエントリーする回数を1回に制限します。
この機能を使用しない場合、 売買条件によっては決済後に再びエントリーしてしまう可能性があるため、この機能の使用を推奨しています。
最大ポジション数制限
作成したEAが一度に保有する最大のポジション数を設定できます。
エントリー後のポジション数が最大ポジション数を超える場合、そのエントリーシグナルは無視されます。
おわりに
EAオプションについての解説は以上になります。
EAつくーるには、上記のような様々なオプションが用意されています。今回紹介したものはその一部ですので、是非実際に色々なオプションを試してみてください。
EAつくーるで作成したEAは、条件の組み合わせ、条件指定の誤りなど、様々な理由で意図したとおりに稼働しない場合もございます。
バックテストおよびデモ口座にて、稼働確認ができてから、リアル口座にて稼働開始をお願いいたします。
今後とも「EAつくーる」をよろしくお願い申し上げます。
よろしいですか?