FXトレーダーのための「大人の経済」基礎講座|第4回 金利動向から為替相場を読む[雨夜恒一郎]
FX
ファンダメンタルズ(分析)を体系的に学ぶことができる当企画。前回までで「金利のきほん」について理解を深めることができたと思います。今回からはその応用編として、金利動向が為替相場に与える影響や、金利動向から為替相場を読む方法を解説していただきます。
第4回目次
1. 投資家に好かれるのは金利が高い通貨
2. 織り込み済みと材料出尽くし
3. FOMC声明で当局の意図を知る
4. ドットチャートの読み方
5. FF金利先物で市場の声を聞く
6. 第4回まとめ
※この記事は、FX攻略.com2017年9月号の記事を転載・再編集したものです
雨夜恒一郎(あまや・こういちろう)プロフィール
20年以上にわたって、スイス銀行、JPモルガン、BNPパリバなど、大手外銀の外国為替業務要職を歴任。金融専門誌「ユーロマネー」における東京外国為替市場人気ディーラーランキングに上位ランクインの経歴をもつ。2006年にフリーランスの金融アナリストに転身し、独自の鋭い視点で為替相場の情報をFX会社やポータルサイトに提供中。
twitter:https://twitter.com/geh02066
投資家に好かれるのは金利が高い通貨
前回まで金利の基本について述べてきましたが、本稿ではいよいよ応用編、金利動向が為替相場に及ぼす影響や、金利動向から為替相場を読み解く方法について述べていきたいと思います。
金利とはその通貨から得られる収益ですから、金利が上昇しそうな通貨は買われやすく、金利が低下しそうな通貨は売られやすいといえます。連載2回目金利のきほん~前編」では、金利はむやみに高ければ良いというものではなく、名目金利より実質金利が重要であるということを説明しましたが、現在の主要国ではインフレ期待が非常に低く、名目金利も歴史的な低水準にありますから、少しでも金利が高い通貨が投資家に好まれる傾向にあります。
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