「LTRO」と「TLTRO」ここにきてECBの緩和策! ~FX用語解説~
先週末、ロンドンFIX前にユーロは急落しました。
一部通信社が「欧州中央銀行(ECB)は
「TLTRO」???
急に何だろう!? また、今更!? と思ったひとが多いのではないかと思います。なので、簡単にまとめてみました。
TLTROを説明するには、LTROを説明する必要が出てきます。
「LTRO」とは、「長期資金供給オペ」のこと。 何かというと緩和政策の一環で、銀行などに直接資金を貸し付ける緩和政策です。 当然貸付金利はとても安く貸し付けます。
では、「TLTRO」とは、「条件付き長期資金供給オペ」のことです。「LTRO」と「TLTRO」の違いは、「T」の意味が「条件付き」ということです。 条件付きで直接資金を貸し付ける緩和政策です。
条件についてはいくつかありますが、期間を条件付けしたり、貸付金の使い方を条件付けしたりします。
ECBの場合は、緩和政策として「TLTRO」を行うので、市場に出回ってもらわないと貸し付ける意味がないので、貸付金の使い方に条件付けしています。
では、「量的緩和」と「TLTRO」の違いは何でしょう!?
「量的緩和」は国債を発行し、国債を買い取ることで資金を市場に供給します。
それに対し、「TLTRO」は銀行などに直接貸し付けとして供給されます。
「LTRO」にしても「TLTRO」にしても緩和政策に変わりありません。
年内で、「QEを終了」テーパリング中なのに、逆行するようなことを、なぜするのか?
イタリア向けではないかと思われます。。。
現在、イタリアと欧州委員会では予算案を巡って対立しています。 イタリアは予算案の修正を要請され、期限が来週に迫っています。
イタリア側は、予算案は修正しない方針。
その対立の落としどころの1つとして、ECBが「TLTRO」を出してきたのではないかと推測しています。
↓↓↓イタリア予算案については以下を参照ください↓↓↓
ムーディーズ格付け発表、イタリアは格下げ! ~教えてFX,格付けとは解説~
結論として、緩和終了、テーパリング期待で買われていたユーロは、緩和政策ということでユーロ売りになったと思われます。
今後イタリア予算案とともに、「LTRO」や「TLTRO」にも注目していきたいと思います。
よろしいですか?