過熱感はあるが、相場の熱っぽさも残る
熱い相場
相場の寒暖を測る指標として、有用なものと
しては
市場エネルギー(売買代金)
銘柄の広がり(騰落レシオ)
高値追いの力強さ(新高値数)
等があげられます。
1か月平均の売買代金は2.79兆円と2兆円を下
回る日が多かった9~10月とは明らかに様相が異
なっています。上昇相場を支えていることは明ら
かですが、それ以上に足元の相場の熱っぽさを示
しているのは物色意欲の強さを表す指標です。
高水準の騰落レシオが続く
堅調な相場が持続する上で必要条件と思われ
る1か月平均の騰落レシオが120%を上回る高水
準を持続しています。
(1か月平均の騰落レシオが120%以上の期間)
120%以上 日数 ピーク
10/17~11/02 13日 10/31 151.8%
11/10~12/07 19日 12/07 145.5%
大統領選前の調整を除くと、二段ロケット風
の上昇相場になっていることになります。10月
中旬から上昇相場が続いていることは3か月平均
の騰落レシオの120%超がが3週間続いているこ
とからも明らかです。アベノミクス相場で最初
の高値を付けた13年5月以来3年半ぶりのことで
す。
新高値数も昨年6月高値時並み
新高値数の20日累計が3,040(1日平均152)と
昨年6月高値時以来の3,000以上を記録していま
す。高値を買い上がる力も昨年高値時並みに高
まっていることになります。
短期的には過熱感も
高値追いの可能性も残る
騰落レシオからも新高値数からも短期的には
過熱商状ですが、高値圏にあっても1か月平均の
騰落レシオが120%台を維持し、新高値数が150
程度を維持できるなら、高値トライの可能性は残
ります。
1か月平均の騰落レシオも1か月累計の新高値数
も今日、今年の最高を記録すると予想されます。
過熱がピークに達したとしても株価は余熱で高値
圏を保つという経験則もあります。
ドル建て日経平均株価は一定で、足元では円安
の進展分だけ日経平均が上昇するという関係にあ
ります。その観点からは11/30に初めて114円台
に乗せてから、円安が止まっているのは気になる
ところですが、高値圏での保ち合いが続くことを
前提に投資に臨みたいと思います。
よろしいですか?