DAY 5:リスク管理 – 資金管理とポジションサイジング
FX
DAY 4では経済指標を中心とした「ファンダメンタルズの基礎」を学びました。大きく相場が動く指標時などを踏まえ、リスク管理の重要性を痛感された方もいるかもしれません。
そこで本日は、**トレードにおけるリスク管理の核となる「資金管理」と「ポジションサイジング」**を解説します。勝ち負けの結果を大きく左右するのは、実はテクニックそのものよりも“どのくらいのリスクを取るか”の設定が適切かどうか、だったりします。
1. リスク管理の基本概念
(1) トレードは“確率”のゲーム
- 勝率100%の手法は存在しません。
- 損失をゼロにすることは不可能なので、**“許容できる損失をどこまでにするか”**が鍵。
- 「負ける確率はあるけど、それが何度起こっても大丈夫なようにする」考え方が、最終的に勝ち続けるための仕組みを作ります。
(2) 損失は“コスト”、利益は“売上”
- DAY 1でもお伝えしたように、損失は“必要経費”と捉える。
- 問題は“赤字にならない経費のかけ方”をしているかどうか。
- 何度か小さな損失を出しても、最終的にトータルでプラスならOK。
2. 資金管理がなぜ重要か?
生き残るため
- どんな優秀なトレーダーでも、ドローダウン(連続損失)を経験する可能性がある。
- 一発の大損が自分の資金を0にしてしまったら、その後のチャンスを掴めない。
- “リスクを一定に保つ”ことで、連敗時でも致命傷を避ける。
精神的な安定を保つため
- 資金管理が甘いと、「次に負けたらどうしよう…」と常に不安がつきまとう。
- トレードルールを守りづらくなり、冷静な判断ができなくなる。
- 適切な資金管理でメンタルのブレを最小限に抑えられる。
3. ポジションサイジングの具体例
(1) “1トレードあたりのリスク”を決める
- 多くのプロトレーダーは、総資金に対して「1回のトレードで失っていい金額(%)」を固定しています。
- 例:資金100万円に対し「1回のトレードでの最大損失は資金の2%、つまり2万円以内」。
- この2万円を超えるリスクのポジションは取らない。
- メリット:連敗しても資金が急激に減らない。10連敗しても20万円の損失(資金の20%)ですむ計算。
(2) 具体的なロット数の算出方法
- 損切り幅(pips)を決める
- 例:USD/JPYで、逆指値(損切り)を30pipsに設定する。
- 例:USD/JPYで、逆指値(損切り)を30pipsに設定する。
- 許容損失額を決める
- 資金100万円で1回のトレードリスクを2%(2万円)とする。
- 資金100万円で1回のトレードリスクを2%(2万円)とする。
- 損失額からロット数を逆算する
- 30pips分の損失 = 2万円になるようにポジションサイズを調整。
- USD/JPYの場合、1pips=約100円(1ロット=10万通貨で)となるので、30pips=3,000円×ロット数で計算。
- 2万円 ÷ 3,000円 = 約6.66… → だいたい0.66ロットに抑える。
結果、「損切り幅30pips」で「0.66ロット」をエントリーすれば、負けた場合の損失は約2万円で済む(資金の2%以内に収まる)ということになります。
(3) ロットを決めてから損切り幅を考えるのはNG
- 「まず1ロットで入って、損切りラインをあとで調整する…」というやり方は資金を大きく失うリスクが高い。
- 先に相場環境を見て適切な損切りライン(サポート・レジスタンスなど)を設定 → 自分の資金ルールに合ったポジションサイズを計算 → エントリー、という流れが理想。
4. 勝率よりもリスクリワード比を意識しよう
(1) リスクリワード比とは
- **“どれだけの損失リスクを取って、どれだけの利益を狙うのか”**を数値化したもの。
- 例:損切り幅1:利確幅2 → リスクリワード比は1:2
- 勝率50%でも、リスクリワード比が良ければトータルで勝てる計算になる。
(2) 勝率とリスクリワードの関係
- 高勝率=安定して勝てる?
- 実はそうとも限らない。勝率90%の手法でも、1回の大損で吹き飛ぶ可能性がある。
- 低勝率でもリスクリワードが高ければ勝ち越せる
- 勝率40%でも、勝った時の利益が損失の2倍以上なら、トータルでプラスになる。
- 勝率40%でも、勝った時の利益が損失の2倍以上なら、トータルでプラスになる。
5. 自動売買(EA)でも資金管理は超重要
- EAに設定するロットを常に一定にする?
- 多くのEAは最適化されたロット設定やマーチンゲールなどさまざま。
- しかし、もしロットが“資金に見合わない大きさ”なら、数回の損失で証拠金が溶ける危険も。
- 資金に対する許容リスクの設定
- 自動売買でも「1回の最大損失は資金の〇%まで」と設計されているEAもあります。
- トレーダー自身でパラメータを調整できるEAであれば、自分のリスク許容度に合わせてロットを調節することが大切。
6. まとめ & 次回予告
まとめ
- 資金管理の本質は「何度か負けても大丈夫なリスク量に抑えること」。
- ポジションサイジングの手順
- 損切りラインを先に決定 → 許容リスク額を設定 → ロットを逆算。
- 損切りラインを先に決定 → 許容リスク額を設定 → ロットを逆算。
- リスクリワード比の活用
- 勝率だけを追いかけるのではなく、利益と損失のバランスを重視する。
- 勝率だけを追いかけるのではなく、利益と損失のバランスを重視する。
- 自動売買でも同様
- EAに任せっきりにせず、ロット設定やリスク管理を把握しておくことで大きな損失を回避できる。
- EAに任せっきりにせず、ロット設定やリスク管理を把握しておくことで大きな損失を回避できる。
次回(DAY 6)のテーマ:メンタル管理 – 損切りへの抵抗をなくす
- 資金管理が大事とわかっていても、「損切りがうまくできない」「連敗したら不安で続けられない」など、感情面の課題も多いです。
- 次回は、そんな“人間的な迷い”に焦点を当ててメンタル管理を掘り下げていきます。自動売買にも通じる話題なので、ぜひお楽しみに!
自動売買に興味がある方は↓コチラもよろしくお願いします。
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