10のロジックで死角なし⁉ポートフォリオ型EA『マルチロールGJ1_TypeA』
独立ロジックの複数運用で全体のドローダウン軽減を実現。
ロジック自体のオンオフや各値も変更可能で、カスタマイズ性が特徴
【マルチロールGJ1_TypeA概要】
通貨ペア:[GBP/JPY]
取引スタイル: [スイングトレード] [ポジショントレード]
最大ポジション数:10
使用時間足:1時間足
最大ストップロス:100(ロジックごとに設定可能)
テイクプロフィット:300(ロジックごとに設定可能)
ロジックが10種類も搭載されており一つのロジックにつきポジション一つ、最大ポジション数10が特徴のポンド円用EAです。
それぞれのロジックを設定でオンオフ切り替えられるため、一つのEAでもポートフォリオを組むような運用が可能。
10種類全てのロジックを使うことで、相場の変化に両建てでの対応になるなど全体でみたドローダウン軽減の効果が得られるようです。
取引スタイルがスイング~ポジショントレードとなっているためストップロスや利確幅の設定も比較的大きめです。
証拠金についても一つのEAに対するロット管理というよりも、10種類のEAを同時に運用しているつもりで慎重なロット管理をする方が安心できそうです(デフォルトの設定は0.01ロットで最大でも0.1ロットになっています)。
現在の勝率は決して高くはありませんが、プロフィットファクター(PF)等の数値は悪くはなく、収益も出している状況です。
【バックテスト分析】
ロジックが10種類搭載されているので、それぞれのロジックを単一で運用した場合のバックテスト直近6年分で取引回数、最大ドローダウン、PFに加えて年別取引回数と年別獲得収益を見ていきます。
最後に全ロジックで運用した場合(デフォルト設定)も分析します(画像の通貨記号がドル表記になっていますが数値は円になります)。
・共通条件
バックテスト期間:2013.01.01‐2019.01.01
スプレッド 1.0
0.01ロット固定
・ロジック1
取引回数:498
最大ドローダウン:2.1万円
PF:1.27
取引回数が多く、その分最大ドローダウンも2万を超えています。ただし年間でみればわずかな年もありますが、全ての年で収益を出していますので単一運用も視野に入れられそうです。
・ロジック2
取引回数:220
最大ドローダウン:1.74万円
PF:1.37
直近4年間の成績が良いので組み合わせるなら軸にしておきたいロジックです。最大ドローダウンは他と比べると高めの1.74万円で、2014年に出した損失も少なくはないので単一運用する場合は要分析が必要です。
・ロジック3
取引回数:137
最大ドローダウン:1.49万円
PF:1.28
取引回数は多くないものの、収益もしっかり出しています。ただし取引回数が少ないせいか損失を出す年もあるので他のロジックと同時運用を前提にして損失を低く抑えたいところです。
・ロジック4
取引回数:364
最大ドローダウン:0.9万円
PF:1.39
取引回数が多く、最大ドローダウンは1万円を割っています。好・不調の波が大きいので、できればこちらも他のロジックと組み合わせて運用したいタイプです。
・ロジック5
取引回数:109
最大ドローダウン:0.75万円
PF:1.65
取引回数こそ少ないですが、PFは各ロジックのなかで最高の1.65、さらに最大ドローダウンも1万を切っています。年別でも全ての年で利益をあげているので単体運用でも適正が高そうです。
・ロジック6
取引回数:416
最大ドローダウン:1.05万円
PF:1.43
取引回数が多めで最大ドローダウンが低いのでこちらも単体運用あるいは組み合わせを考える上で軸として考えたいロジックです。
・ロジック7
取引回数:235
最大ドローダウン:1.48万円
PF:1.28
全体的に平均ですが、2018年が損失を出す結果に。ただし他のロジックとの収益成績を比較してみると、他では損失が多い2014年に利益を大きく出しているのでロジック全体からバランスを取っているロジックといえます。なのでこちらも同時運用が前提になりそうです。
ロジック8
取引回数:116
最大ドローダウン:1.83万円
PF:0.71
全ロジックの中で唯一PFが1割れ。収支も右肩下がりになってしまったので、バックテストを基準とするのであればパラメーターの変更や長期テストでのさらなる検証が必要かもしれません。難しいようなら、デフォルト設定からこのロジックだけ停止させる選択も。
・ロジック9
取引回数:206
最大ドローダウン:1.48万円
PF:1.26
取引回数は少なめ。2013年と2018年に損失を出していますが他の年に利益が伸びているのでPFは1.26に。タイプとしてはロジック7と似た挙動をすると考えられますので、他が苦手なところで利益を出せるロジックと組み合わせて使いたいところです。
・ロジック10
取引回数:327
最大ドローダウン:1.4万円
PF:1.33
取引回数は各ロジックの中では多めです。利益を出すときの幅が大きいので複数のロジックを同時に運用するならばこちらも稼働させて平均獲得利益を上げたいところです。
・ロジック1~10(デフォルト設定)
取引回数:2628
最大ドローダウン:2.76万円
PF:1.32
同じテスト条件でデフォルト設定のロジック1~10全てを運用した場合です。
各ロジックの単一運用よりなだらかな右肩上がり、かつ毎年利益を上げる結果となりました。
複数ロジックでポジション数が最大10なので最大ドローダウンは2.76万円と大きくなりました。それでも独立したロジックであるため単一ロジック運用と比較し、ポジション数10倍に対して最大ドローダウン金額は2~3倍で収まっています。
取引回数も年間で平均438回(年間平日250日として1日平均1.75回)になっています。
推奨証拠金額は0.01ロット固定
(0.74*10)+(2.76*2)=12.92(万円)
なので、デフォルト設定のままで運用する場合には13万円以上あれば良さそうです。
この場合の期待年利は53.2%です。
流動性が高く変動幅の大きいポンドの絡んだ相場で長期間保有する運用になるので、最大ドローダウンの値や取引回数はより重要性が大きくなってきます。そこにおいて「マルチロールGJ1_TypeA」の特徴である独立多数のロジックで大きな変動に対するドローダウンの軽減効果は有効に機能するのではないでしょうか。各ロジック性能が悪いわけではありませんが、ロジック一つでの運用はやはり好不調の波があったり損失を出してしまう、取引回数が少ないなどの弱点も目立ってしまいがちです。やはり組み合わせて複数同時運用することで真価を発揮しそうです。
ポートフォリオでEAの組み合わせを考えるように、各ロジックの分析、組み合わせやパラメーターの設定を変える必要はありますが、これ一つで公開されているフォワード実績以上の成果も見込めるEAとなっています。
購入してすぐ運用するだけでなく、自分でしっかり分析したい、パラメーター等設定も触って手を加えたいという人にお勧めできるEAとなっています。
Is it OK?