FXトレーダーのための「大人の経済」基礎講座|第5回 伝統的金融政策と非伝統的金融政策[雨夜恒一郎]
ファンダメンタルズ(分析)を体系的に学ぶことができる当企画。今回のテーマは、中央銀行の「伝統的金融政策と非伝統的金融政策」です。先進国の代表である日本のケースを中心に解説してもらいます。
第5回目次
1. 金融政策の歴史と背景を理解しよう
2. 伝統的金融政策とは
3. ゼロ金利政策
4. 量的金融緩和(QE)と時間軸政策
5. リーマン・ショックと金融危機
6. 資産買入等の基金
7. 物価目標と量的・質的金融緩和(QQE)
8. マイナス金利付き量的・質的金融緩和
9. イールドカーブ・コントロールとオーバーシュート型コミットメント
10. 第5回まとめ
※この記事は、FX攻略.com2017年10月号の記事を転載・再編集したものです
雨夜恒一郎(あまや・こういちろう)プロフィール
20年以上にわたって、スイス銀行、JPモルガン、BNPパリバなど、大手外銀の外国為替業務要職を歴任。金融専門誌「ユーロマネー」における東京外国為替市場人気ディーラーランキングに上位ランクインの経歴をもつ。2006年にフリーランスの金融アナリストに転身し、独自の鋭い視点で為替相場の情報をFX会社やポータルサイトに提供中。
twitter:https://twitter.com/geh02066
金融政策の歴史と背景を理解しよう
今回の大人の経済基礎講座は、中央銀行の「非伝統的金融政策」についてです。2017年後半の最大の注目ポイントは米国がいつどれだけ利上げするかという点ですが、それと同じかそれ以上に重要なのは、米国がいつどうやって非伝統的政策からの脱却を図るのかということです。
これを機会に、非伝統的金融政策とは何か、中央銀行はどのような経緯で伝統的金融政策から非伝統的金融政策の領域に突入していったのかを理解しておきましょう。なお本稿では、論点を分かりやすくするために、非伝統的政策の先進国である日本のケースを中心に述べていきたいと思います。
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