マックス岩本さんに聞く初心者でも理解しやすい移動平均線の神髄|第2回 グランビルの法則を教えてください
前号では移動平均線の成り立ちやパラメーターの採用方法、ゴールデンクロス・デッドクロスなど単線分析の基礎について教えていただきました。今回はグランビル氏が提唱した「グランビルの法則」を説明してもらい、より実践的な目線から初心者でも分かりやすい売買ポイントの見つけ方をマックス岩本さんに教えてもらいましょう。
※この記事は、FX攻略.com2019年6月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
マックス岩本さんプロフィール
いわもと・けいすけ。「中卒認定テクニカルアナリスト」という異名の通り、アナリスト業界ではまれに見るノー学歴。学歴社会が色濃く残る昨今でも、そんなことがいっさい関係しないFX市場を相手に日々奮闘中。「誰もが気軽にFXを始められる今だからこそ、しっかり勝ち続けられる技術を身につけてほしい」という気持ちで、連載やセミナー講師を務めています。
八つの売買シグナルを理解することが重要
前回ではテクニカル分析で最もポピュラーといえる移動平均線の単線分析について説明しました。続いて「グランビルの法則」を解説していきたいと思います。FXのセミナー等では移動平均線というと、いきなりグランビルの法則を話す講師の方も多いですが、先にもともとの考え方や単線分析がしっかり理解できた上でグランビルの法則を覚える方が順番的に正しいと私は思っているので、あえてこの順番でお話ししています。
グランビルの法則とは1962年にグランビル氏が出された本の中で推奨している売買シグナル(図①と図②)のことです。買いシグナル四つと売りシグナル四つの計八つの売買シグナルがあるので、順番に解説していきたいと思います。エントリーポイントが似ているように見えて異なる場面が多いですが、これも移動平均線の特性を捉えたシグナルであるという点では共通です。
グランビル氏が提唱した八つの売買シグナルです。買いシグナルでは移動平均線が右肩上がりになっていることが多く、売りシグナルでは移動平均線が右肩下がりになっていることが多い点に注目。買いシグナル④と売りシグナル⑧は特殊ですが、移動平均線から価格が下放れ、もしくは上放れしすぎると価格が移動平均線に戻ってくる法則があることを頭に入れておきましょう。
よろしいですか?