マルチタイムフレーム分析を習得して勝率の高い手法にする
この記事は 【マルチタイムフレーム分析を習得してFX手法を蘇らせる方法】 でより詳しく解説されています。 |
マルチタイムフレーム分析という言葉を聞いたことはあるでしょうか?
トレードの勝率や収益率を上げるために、手法以上に大切な分析方法。
それが『マルチタイムフレーム分析』です。
ここではマルチタイムフレーム分析について解説していきます。
マルチタイムフレーム分析とは?
マルチタイムフレーム分析とは、いくつかの時間足を分析することで、売り買いのエントリー方向や、エントリーポイントを探し出していく分析です。
具体的には、長期足・中期足・短期足の3つの時間足を使って分析します。
各足の役割は以下の通りです。
長期足・中期足 ⇒ 大きなトレンドの分析
短期足の役割 ⇒ トレンドに従ってエントリー方向とエントリーポイントを探していく。
この分析のメリットは、大きく二つあります。
ひとつは長期足や中期足のトレンドの方向に従って売り買いを決定するので、短期足でのトレードの勝率は上がります。
もうひとつは長期足・中期足のトレンド内で短期足でトレードを行うことで、長期・中期・短期すべての時間足のエネルギーが加わることになり、大きく利を伸ばしやすくなります。
マルチタイムフレーム分析は長期足・中期足・短期足で考える
マルチタイムフレーム分析は、長期・中期・短期の時間足の分析です。
まずは、以下の画像をご覧ください。
長期足の波に、中期足の波がいくつかあります。
さらに中期足のひとつの波の中にも、短期足の波が複数あるのが確認できます。
ここで、長期足と中期足のトレンド方向に従って、短期足の〇印でエントリーすることができれば、より安全に利益を上げることが可能ですよね。
このように総合的に確率の高いエントリーポイントを探すことをマルチタイムフレーム分析と言います。
それでは、画像ではなく、実際のチャートを使って、複数時間足の分析を行ってみましょう。
以下の画像をご覧ください。
Step①【日足】
日足の下降トレンド中の波形に注目します。
Step②【4時間足】
4時間足も下降トレンドを確認できます。
ここで4時間足の下降トレンドの中のひとつの波形を1時間足で確認しましょう。。
Step③【1時間足】
下降トレンド中の戻り高値でエントリーすれば、安全で大きな利益に繋がっていることを確認できますよね。
このように長期・中期・短期の3つの時間足を総合的に分析することで、エントリーの精度は非常に高まります。
マルチタイムフレーム分析の方法
これより、実際のマルチタイムフレーム分析の具体的な方法ついて紹介していきます。
【Step0 長期足から分析する】
マルチタイムフレーム分析は最も長い足である長期足から分析します。
その理由は短い足である1分足を見るトレーダーの数よりも、1時間足を見るトレーダーの方が多く、また、1時間足を見るトレーダーよりも、日足を見ているトレーダーの方が圧倒的に多いからです。
つまり見ているトレーダーの数が多いほうが優位性が高いわけです。
【Step① 長期足のトレンドを確認】
最初に長期足のトレンドと状態を確認します。
長期足が、どのような状態にあるのか?また、どんなトレンドが発生しているかを確認します。
分析の結果として大きく分けて3パターンあります。
①トレンド方向に対して順張り方向
②トレンド方向に対して逆張り方向
③レンジ状態
トレードがわかりやすいのは①と②なので、①と②について説明していきます。
まず、実際のチャートで長期足の分析をしてみましょう。
【相場の分析】長期足の日足は20MA、50MA、100MAがともに下落方向です。画像では見えませんが、押し安値を下方向に更新し、下落トレンド中で売り目線。
押し安値や目線の切り替えが分からない方は以下の記事を参考にしてください。 |
この図からわかることは以下の通りです。
① 下落トレンド方向に対して売りの順張り⇒(損小利大|リスク小)
② 下落トレンド方向に対して買いの逆張り⇒(損小利小|リスク中〜大)
上記の分析を頭の隅に置きながら、中期足を確認します。
【Step② 中期足を確認|Step③ 短期足でエントリーポイントを探す】
Step①長期足のトレンドや状況を確認した後に、Step②の中期足の方向を確認します。
それからStep③の短期足でエントリーポイントを探しましょう。
ここでは以下の2つのポイントについて説明します。
①トレンド方向に順張り⇒(損小利大|リスク小)
②トレンド方向に逆張り⇒(損小利小|リスク中〜大)
①長期足のトレンド方向に対しての順張り(損小利大|リスク小)の場合
【日足】長期足は下降トレンド中でした。(Step①の画像)
【4時間足】オレンジ帯である押し安値を下にブレイクして、下降トレンド確定しています。ここから売り目線で1時間足を確認していきます。
押し安値や目線の切り替えについては以下の記事で分かりやすく解説しています。 ⇒【トレンド転換・継続サインの見極め方は押し安値と戻り高値の更新】を参考にしてください。 |
【1時間足】20MA、50MA、100MAが同じように下方向を向いています。
なおかつ、MAの位置が上から長期・中期・短期の順番になっています。
この状態をパーフェクトオーダーといい、トレンドが明確に発生したときによく見られます。
そして、オレンジ〇印でMAの反発を理由にエントリーできます。
エントリーしたポイントはいい感じで利益が乗っていますね。
②長期足のトレンド方向に対しての逆張り(損小利小|リスク中〜大)の場合
【日足】長期足は下降トレンド中でした。(Step①の画像)
【4時間足】戻し高値を上方向にブレイクし、目線は買い目線です。
ですので、1時間足は、買い方向で確認していきます。
分析としては、日足は下降トレンド中だが、調整が入って、上方向への戻りの状態。
4時間足は上昇トレンドで目線は買い。
短期足では買いを検討する。
【1時間足】20MA、50MA、100MAがすべて上方向でパーフェクトオーダーが発生しています。
オレンジ色〇印のa,bでMAの反発でエントリーします。
以下にa,bについての考察をまとめておきます。
a.結果的に勝ててはいるが、リスクの割に、利幅が小さい。
b.大きく利は伸びたが、実際のところそこまで待てたでしょうか?
日足は下降トレンドで4時間足は上昇トレンドです。
2つの足が逆方向状態でのエントリーはリスクが高く、要注意です。
このように、長期足と中期足がバラバラの場合は、短期で決済するのか、それとも静観するのはするのか?は裁量判断が必要です。
確実性を取るのであれば、静観するのがベターでしょう。
トレンドフォローの勝率を上げるためのテクニカル分析から手法まで、以下の記事にすべて詰め込んでいます。 |
移動平均線を使ったマルチタイムフレーム分析
ここでは、移動平均線を使ったマルチタイムフレーム分析を紹介します。
移動平均線は、世界中で利用しているトレーダーが最も多いインジケーターの中のひとつです。
移動平均線が1本の場合でも十分に機能しますが、複数表示させることでさらに移動平均線は使えるインジケーターになります。
ここでは、3本の移動平均線を表示させます。
下の画像のように、トレンド相場なのか?調整相場なのか?をわかりやすく確認することができます。
【トレンド相場】
(パーフェクトオーダー)
【調整相場】
(押し目・戻り目)
【ノントレンド相場】
移動平均線を利用した3つの相場状況については、以下の記事で詳しく解説しています。 |
この3つの相場状況について移動平均線を使いながら、マルチタイムフレーム分析を行うことによって、エントリーの精度が上がります。
移動平均線を利用した分析は、わかりやすい分析方法になっていますので、初心者の人でも安心して使うことができます。
ここで説明してきたマルチタイムフレーム分析と一緒に使用すれば、非常に強い武器になります。
※移動平均線を利用したマルチタイムフレーム分析については、以下の記事で分かりやすく解説しています。 |
マルチタイムフレーム分析で押し買い・戻り売りのタイミングを計る
今まで解説してきた内容は、基本的にトレンドフォローをもとにトレードするものです。
トレンドフォローでは、押し目買いや戻り売りをベースにトレードを行うものですが、実際には、以下のような疑問が生じるのではないでしょうか?
『押しや戻りの定義がちょっと分からない。何をもって押しや戻りなのか?』
『押し目や戻りはどこまで待てば良いのか?』
実際、頭では理解できているつもりだけど、なかなか難しいです。
ですが、押し目買いや戻り売りも、マルチタイムフレーム分析をきちんと実践することで、精度の高いトレードが可能です。
押し目買いと戻り売りについては、以下の記事で詳しく解説しています。 |
まとめ
マルチタイムフレーム分析をうまく使うことができれば、チャートが見える・わかる・勝てるようになります。
勝てるトレーダーは、勝てる確率の高い場所でしかトレードしません。
その勝てる場所や環境をいつも探しています。
それこそが、マルチタイムフレーム分析です。
さっそく、チャートを見て分析していきましょう!
その他の記事に関しては、『エイクのFXブログ』をお読みください。
よろしいですか?