意外と知らない!正しいトレンドラインの引き方!5STEPルールとは?
この記事は 【トレンドラインの正しい引き方|ヒゲと実体?迷わず引ける5STEP+α】 でより詳しく解説されています。 |
『チャート分析で利用するトレンドライン。あなたは正しく引けていますか?』
少なくとも、初心者時代の私は、トレンドラインを正しくことができていませんでした。
なぜなら、正しいトレンドラインの引き方を知らなかったからです。
そう、『トレンドラインの引き方』にもルールがあるのです。
この記事では、トレンドラインの引き方について解説していきます。
簡単で効果的なルールですので参考にしてください。
★トレンドラインでよくある失敗
『チャートにトレンドラインを引いたけど、そのラインが機能しないということはありませんか?』
それは『ご都合ライン』です。
『ご都合ライン』とは、ルールを無視して、自分の都合だけで引いたラインのことです。
残念ですが、そのような自分だけの主観的なラインなんて、他のトレーダーには全く関係ないんです。
よって、そのラインが機能することはありません。
「そこに、トレンドラインを引く明確な根拠はあるでしょうか?」
「なんとなく雰囲気で引いてないですか?」
2つのトレンドライン
ここでは、2種類のトレンドラインについて説明します。
価格が右肩上がりにあがっている上昇トレンドライン。
価格が右肩下がりに下がっている下降トレンドラインです。
以下に実際の画像で確認してみましょう。
【上昇トレンドライン】
上昇トレンドラインよりも上にレート(ローソク足)がある時は、上昇トレンドで買い目線。
【下降トレンドライン】
下降トレンドラインよりも下にレート(ローソク足)がある時は、下降トレンドで売り目線。
それでは、実際に正しいトレンドラインの引き方をステップバイステップで解説していきますね。
トレンドラインの正しい引き方5STEP
本題のトレンドラインの引き方について説明します。
[STEP1] 高値同士(安値同士)の2点をラインで結ぶ
トレンドラインを引くには、
上昇トレンドの場合 ⇒ トレンドの起点となる安値と起点より切り上げた安値を結ぶ。
下降トレンドの場合 ⇒ トレンドの起点となる高値と起点より切り下げた高値を結ぶ。
つまり、トレンドラインは、高値(安値)の最低2点以上あれば引けるラインです。
ここでポイントですが、高値と安値の判断方法です。
この判断が誤っていたら、先ほど記載した『ご都合ライン』になりがちです。
というわけで、トレンドラインを正しく引くためには、正しい高値と安値をルール化しなければなりません。
以下の記事で高値と安値の認識方法については、詳しく説明しています。 |
STEP2 ヒゲと実体のどちらを結ぶのか?
トレンドラインを引く際に必ずと言っていいほど、議論になる話題です。
結論から言うと、どちらでもいいです。
その理由は、ヒゲでラインを引いているトレーダーもいますし、実体でラインを引いているトレーダーもいるからです。
実際、どちらもそれなりに機能しています。
とはいえ、自分の都合でヒゲで引いたり、実体で引いたりするのはNGです。
なぜなら、ラインの引き方に一貫性がなくなるからです。
自分の分析でヒゲか実体のどちらで結ぶかを決めてルール化しましょう。
STEP3 トレンドラインはいつ引くのか?
トレンドラインの引き方で一番大切なポイントです!
トレンドラインが、『ご都合ライン』になってしまう一番の理由は、トレンドラインの引くタイミングを知らないことが原因です。
トレンドラインを引くタイミングが早過ぎると、なんの意味のないラインになってしまいます。
ですので、トレンドラインの引くタイミングは非常に大切なんです。
以下に、トレンドラインを引くタイミングのルールを紹介します。
【上昇トレンドラインを引くタイミング】
直近の高値を更新してから、起点となる安値と直近安値を結ぶ。
【下降トレンドラインを引くタイミング】
直近の安値を下方向に更新してから、起点となる高値と直近高値を結ぶ。
それでは、画像で確認してみましょう。
次は、実際のチャートで確認してみましょう。
トレンドラインは引けばいいというものではありません。
焦って引く必要はありません。
高値(安値)の更新を確認してから、トレンドラインを引きましょう。
STEP4 トレンドラインの引き直し
トレンドラインは引き直す必要があります。
そのタイミングも重要です。
まず、下の画像をご覧ください。
【Ⅰ】高値を上方向に更新したので、安値①と安値②を結んでトレンドラインを引きました。
しかし、チャートは下図のようになります。
【Ⅱ】終値でトレンドラインを下回ってしまいました。
ですが、ダウ理論的にはまだ上昇トレンドを継続しています。
この場合、トレンドラインを最重要視しているのであれば、トレンド転換について警戒する必要があります。
その後、チャートはどうなったかというと・・・
【Ⅲ】最初に引いたトレンドラインを終値で割ってきましたが、安値③をつけてから、再び高値を更新しました。
この後のトレンドラインはどうすればいいのでしょうか?
【Ⅳ】最初に引いていたトレンドラインは多くのトレーダーにあまり意識されていなかった可能性があります。
そこで、起点の安値①と直近の高値を更新した直前の安値③を結びなおして、再度トレンドラインを引き直します。
実際に、その後は安値⑤で綺麗に反発していることを確認できます。
ダウ理論的にトレンドが崩れるまでは、トレンドラインを何度も引き直してもかまいません。
STEP5 トレンドラインの無効化
トレンドラインの引き直しを行うことで、意識されやすいトレンドラインが引けます。
それでは、いつまで引き直せばいいのでしょうか?
それは
『トレンドラインの無効化』するまでです。
この無効化を知らないと、トレンドの転換に気が付かず、また『ご都合ライン』になってしまうので、注意が必要です。
それでは、トレンドラインの無効化の手順を解説していきますね。
最高値を更新した直近の安値のことを押し安値と言います。 押し安値と戻り高値については、以下の記事で詳しく紹介しています。 |
押し安値⑤を価格が下方向に更新したタイミング(上図の青帯)で、引いている上昇のトレンドラインは無効化され、これ以上のトレンドラインの引き直しはできなくなります。
ダウ理論的に言うと、トレンドが崩壊した時点でトレンドラインは無効化されてしまうということです。
このことを『トレンドラインの無効化』と言います。
押し安値と戻り高値を明確に表示してくれるインジケーター |
ありがちな間違ったトレンドラインの引き方
ここで、よくありがちなトレンドラインの間違った引き方を説明します。
意外と多くのトレーダーがやってしまっている引き方ですよ。
先程の【トレンドラインの無効化】で使用したチャートを例に解説していきます。
以下のチャートをご覧ください。
青色のトレンドラインは、一度崩れたトレンドの安値を結んでいますよね。
これが間違って引いたトレンドラインです。
どうですか?意外とやってしまってませんか?
赤のトレンドラインは正しいトレンドラインですから、チャートの右側でもレジスタンスとして機能していることを確認できます。
それに対して、間違った引き方をした青色トレンドラインは、チャートの右側では、全く反応していないのですね。
もちろん、反応することもあります。
しかしそれは、トレンドの規模がもうひとまわり大きなトレンドにたまたま反応していることかもしれません。
トレンドの規模を一定にしてラインを引かないと、ラインはどこにでも引けてしまいます。
まとめ
トレンドラインはテクニカル分析の基本です。
だからこそ、多くのトレーダーが意識するポイントであり、そのポイントこそがトレードのポイントと言えます。
正しいトレンドラインを引けるようになることで、ライバルたちの一歩先の相場をよそくすることができるようになります。
この記事を参考にして、トレンドラインをあなたの武器にしてくださいね。
よろしいですか?