プロトレーダーのローソク足の見方を知って分析力をアップしよう!
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あなたはそう思ったかもしれません。
素人時代の私は完全に「ローソク足」をなめていました。
ローソク足の意味は知っていましたが、その使い方までは知りませんでした。
くしくも私を劇的に成長させてくれたのは、勝てる手法ではなく、「ローソク足」だったのです。
世界中でもっとも多くのトレーダーが使っている最強の分析ツールがチャートに描かれている『ローソク足』なのです!
この記事では、
・ローソク足がなぜ大切なのか?
・ローソク足の基本的な見方と考え方
・プロトレーダーが必ず見ている応用的な分析方法と戦略の考え方
を解説していきます。
『ローソク足』が見れるようになると、たくさんのインジケーターを確認しなくても、今の方向性が解るようになり、その先の戦略が立てれる思考が不思議と自然に身についてきます。
事実、現在、私は、『ローソク足を利用したプライスアクション分析』をするようになってから、インディケーターがチャートからどんどん消えていきました。
この記事があなたの相場分析力の向上に、お役に立てば幸いです。
プライスアクションとは ローソク足の値動きを見て、その中にパターンや特徴、方向性を見つけ出し、未来の値動きを予測するプロトレーダーが必ず注目している分析方法が『プライスアクション分析』です。 インジケーターやご自身の手法に組み合わすと抜群の効果を発揮してくれるプライスアクションパターンがいくつかあります。 厳選プライスアクションパターンについては、[ローソク足のプライスアクションで勝つ!FX最強シグナル7選【保存版】]で詳しく解説しているので参考にしてください。 |
ローソク足の基本的な見方
まずは、ローソク足の構成を理解しましょう。
ローソク足は、たった1本で多くの情報を私たちに提供してくれます。
それでは、いったいどのような情報を与えてくれるのでしょうか?
そのために、まずは、ローソク足の基本的な構成について解説をしておきます。
まず、以下の画像をご覧ください。
なんと、『ローソク足』は1本で以下の情報を教えてくれます。
①4つの情報「4本値」(高値・安値・始値・終値)
②BUY or SELLの量「2種類のローソク足」
③不安と事実「ヒゲと実体」
ひとつずつ説明していきます。
①【4本値】高値・安値・始値・終値
【4本値】
高値・・・ある一定期間で最も高かった値
安値・・・ある一定期間で最も安かった値
始値・・・ある一定期間の最初に付けた値
終値・・・ある一定期間で最後に付けた値
②2種類のローソク足
【陽線】
始値より終値が高ければ、陽線ができます。
それはある一定期間で買い注文の方が多いということを意味しています。
【陰線】
始値より終値が安ければ、陰線ができます。
それはある一定期間で売り注文の方が多いということを意味しています。
③ヒゲと実体
最後のひとつは、プライスアクション分析を行う上で、とても重要な要素となります。
(1)【実体】
【実体】は始値と終値で構成されており、ローソク足1本でその差を表現しているのです。
以下の陽線を見てください。
この図に描かれていますが、始値から終値までの青四角が【実体】になります。
この陽線は「始値より終値が高い」(買い注文が多かった)という事実を表しています。
以下の図はどうでしょうか。
始値と終値の差が少ない場合に上記のような「実体の小さな陽線」となります。
この陽線は「それほど買い注文が入らなかった」(多少の買い注文があった)という事実を表しています。
そして次の図はどうでしょうか。
始値と終値の差がかなりある場合に上記のような「実体の大きな陽線」となります。
この陽線は「多くの買い注文が入った」(かなりの買い注文があった)という事実を表しています。
このように【実体】はローソク足1本の一定期間でどのような事実があったのかを教えてくれます。
【実体】を頭に入れたまま、次のヒゲの解説をみていきましょう。
(2)【ヒゲ】
【ヒゲ】は「ローソク足の高値と実体の高値」、「ローソク足の安値と実体の安値」で構成されており、実体の上もしくは下に伸びたヒゲのような線で表しています。
画像で確認してみましょう。
点線の赤枠が【ヒゲ】と呼ばれています。
さて、実体は複数の事実を教えてくれました。
この【ヒゲ】もある事実を教えてくれています。
上記の図【ヒゲ】が作成されるのは、
1.始値
↓
2.安値
↓
3.高値
↓
4.終値(始値より高い)
の順に値が推移しており、それによってこのローソク足が形成されています。
さらに補足すると、
1.始値
↓(大量の『売り注文』が発生した)
2.安値
↓(大量の『売り注文』以上の『買い注文』が発生した)
3.高値
↓(結局、始値よりも高値を維持した)
4.終値(始値より高い)
始値から勢いよく売り注文が入ったが、一定期間が終わるころには、売り以上の買い注文が入り、一気に買い戻され、その結果がヒゲとなって、ローソク足に示されます。
つまり、これは「1と2の間で売られた注文は、2と3で損失となった」と言えます。
よって【ヒゲ】が表す事実は、不安や迷いの集合体となります。
上図のローソク足を『Pinbar(ピンバー)』と呼びます。 ・多くの売り注文が入ったのに、それ以上の買い注文が、一定期間に入った。 ・強い新規買い注文 + 損切りの買い戻しとなり、下ヒゲのPinbarは、強い買いサインになります。 ピンバーを使った手法について【FXでかなり使えるピンバー手法!強力なローソク足反転シグナル】で詳しく解説しています。 |
ローソク足を使った分析方法と戦略の考え方
①マルチタイムフレームで見る癖をつける
ここまでの解説に出てきた「一定時間」という言葉は、ローソク足の始値から終値までの時間を指しています。
一定時間のローソク足を『時間足』と呼びます。
代表的な時間足は、下記の時間足となります。
時間足 | 下位時間足のローソク足の本数 |
5分足 | 1分足5本分 |
15分足 | 5分足3本分 |
1時間足 | 15分足4本分 |
4時間足 | 1時間足4本分 |
日足 週足 月足 | 4時間足6本分 日足5本分 週足5本分 |
なお、時間足を確認するには、大きな時間足を分析して、小さな時間足を分析するという「マルチタイムフレーム」での分析が必要となります。
マルチタイムフレーム分析は で詳しく解説しています。 |
実際にチャートで確認してみましょう。
これは4時間足チャートに、日足のローソク足を重ね合わせた画像になります。
日足陰線(赤色)の中には、4時間足の陰線ローソク足がが多く、
日足陽線(青色)の中には、4時間足の陽線のローソク足が多いのが分かるでしょうか?
日足から4時間足の分析を行いました。
それでは、さらに、時間足を下げてチャートを確認していきましょう。
この画像は1時間足チャートに、日足のローソク足を重ね合わせた画像になります。
陰線の日足では、1時間足はダウントレンド。
陽線の日足では、1時間足はアップトレンド。
ローソク足1本でも、マルチタイムフレームで分析すると、そこで見えていた景色がまた変わって見えます
日足が、陰線から陽線へ切り替わるとき、1時間足では、明確なトレンド転換があり、さらに、日足の陽線が続くとき、1時間足では、高値が切上がり、安値も切上がり、明確なトレンド継続のサインが出ています。
トレンド転換については【トレンド転換の見極め方】で解説しています。 |
今の時点で、このような分析ができなくても、慣れてくればできるようになるのですが、ここで覚えて頂きたい事は、「マルチタイムフレーム(複数時間足を分解して)で分析する」ということです。
②終値の見方と使い方「ブレイク編」
ローソク足を使って分析する上で、終値はとても重要な意味を持ちます。
それはなぜでしょうか?
答えは終値によって、その時間足の実体が決定するからです。
そして実体は、ある事実を教えてくれるからでしたね。
下の画像をご覧ください。
青いゾーンでサポートされています。
実体ではなく、ヒゲによって何度も安値を更新していますが、この青いゾーンをブレイクすることはありませんでした。
ところが赤い矢印で示している実体でブレイクが発生すると…。
下落が加速していることがはっきりと見て解ります。
これは、不安と迷いであるヒゲではサポートに達すると跳ね返していますが、事実を教えてくれる実体による下落ブレイクが発生しているからです。
Ⅰ)不安や迷い → サポートまでは下落するが、跳ね返す。
Ⅱ)事実 → サポートをブレイクする。
あなたが冷静にトレードする場合、Ⅰ)もしくはⅡ)のどちらでエントリーしますか?
この答えは誰が答えてもⅡ)です。
よって、相場を分析する上で迷った場合には終値を待って、実体(=事実)が明らかになってから答えを出した方がベターであることが解って頂けると思います。
それほど、実体が確定する終値が持つ意味や使い方は非常に大切なのです!
③ヒゲの見方と使い方「トレンド編」
ヒゲは相場の不安や迷いを表しているのであれば、全く当てにできない!と考える方もいらっしゃるかもしれませんが、実はそういう訳ではありません。
下の画像をご覧ください。
この画像は日足のローソク足ですが、「高値の切り上がり」と「安値の切り上がり」が確認できます。
つまりダウ理論の上昇トレンドですね!
ダウ理論は【ダウ理論とは?誰でも分かるエントリーポイント】で解説しています。 |
先ほどの日足のローソク足を1時間チャートで確認してみます。
当然の事ながら、日足が「高値の切り上がり」と「安値の切り上がり」が確認できるので、もちろん1時間足でもそれが確認できるはずです。
これは、前日の高値と安値を切り上げる限り、大きなトレンドは買い目線で考えることができます。
つまりそれは、短い時間足(ここでは15分足や1時間足)で急な下落に出くわしたとしても、この分析ができていれば、落ち着いてブレることなく買い目線を維持できると言えますね!
④ヒゲの見方と使い方「保合い編」
次に紹介するのは、③とは違い、保合いを確認できる分析です。
どのように違うのか、同じように日足と1時間足とを見てみましょう。
日足
1時間足
赤い囲いのローソク足に注目してください。
この部分は日足で「高値も安値も更新できない」というローソク足になりました。これは当然1時間足を確認しても同じ状況であると確信できます。
つまり、相場がほとんど動かない「保合い状態」であると言えます。
日足のローソク足から『保合い』という判断ができれば、次の日はトレンドフォローはしない方が良いことが分かりますよね。
もしくは、売られ過ぎたポイントだけ短期的な買い戦略やも考えれます。
『エイクのFXブログ』では、勝つために必要な知識とスキルを分かりやすく解説しています。
まとめ
この記事で紹介したプライスアクション分析以外にも有効なローソク足の組み合わせやパターンはまだまだあります。
しかし、今回、基本的なローソク足の見方や示される意味を理解してもらえましたでしょうか。
これからのトレードに活かす為にもローソク足から相場の分析力に磨きをかけていきましょう。
よろしいですか?