1ドル=100円割れでも株価には下値抵抗力 荒野浩の『テクニカル・ルームから』
配信日:2016/08/17 07:56
この1か月でドル建て日経平均は
150ドル強から160ドル台半ばへ
夜間取引で再び1ドル=99円台を記録しまし
た。英国離脱決定時の6/24に1ドル=99円
を記録しましたが、その時には日経平均(先物)は
14,790円まで売られました。が、昨夜の夜間
取引での安値は16,510円どまりでした。ド
ル・円相場と日経平均との関係がこの2か月で大
きく変わったことになります。
夜間取引も含めて、1ドル=101円を超える
円高になった時の日経平均先物の安値をチェック
し、両者の変化を見てみました。
ドル・円 日経平均 ドル建て
6/24 99.00 14,790 149.4
7/06 100.20 15,090 150.6
7/07 100.60 15,210 151.2
7/08 99.99 15,070 150.7
7/11 100.56 15,450 153.6
8/02 100.68 15,990 158.8
8/03 100.75 15,940 158.2
8/04 100.86 15,880 157.4
8/05 100.88 16,170 160.3
8/10 100.97 16,630 164.7
8/12 100.83 16,770 166.3
8/15 100.87 16,820 166.7
8/16 99.54 16,510 165.9
上記のように101円を割り込んだのは13日
ありますが、7月と日銀がETF購入増額を決め
た後の8月ではドル・円と日経平均株価の関係
(ドル建て価格)は明らかに変わっています。7月
は100円台の円高で、株価は15,000円前後
まで下落、ドル建て価格は150ドル強の水準で
したが、それが8月第1週には16,000円弱、
158ドル程度と下値は限定的でした。足元では
ドル建て価格が165~6ドルで、現時点では日
経平均は下げても16,000円台半ばとなってお
ります。
動きの乏しいマーケットに
100円程度までの円高なら、底割れ懸念は
薄らいできたことになります。下値が固まりつ
つあるのは明らかですが、積極的な買い材料に
乏しいことから上値の重さも現実です。「上」
にも「下」にも動きにくい市場になりつつあり
ます。ここ半年間保ち合い相場が続いています
が、その上限・下限の範囲がさらに狭まり、動
かないマーケットになってしまう懸念がありま
す。
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