5日線に絡む動き。動きが乏しいマーケット。荒野浩の『テクニカル・ルームから』
配信日:2016/08/25 08:08
株価に「方向性」が出ない
日経平均先物の終値は日中取引も夜間取引も
5日連続で16,500円台にとどまっています。
今まで以上に方向性の乏しいマーケットになっ
ている感があります。
そのような中で昨日、日経平均の5日線と1
か月(20日)線がミニデッドクロス(DC)を
示現しました。上げ・下げの周期が短くなって
いることから、ゴールデンクロス(GC)とDC
を頻繁に繰り返しており、気にすることではな
いと思われます。前回のミニDCは8/05に起
こり、わずか3日でそのDC状態を解消してい
ます。チャート上でいうところのダマシで終わ
ったことになります。その後のGC状態も8日
間で終わっており、株価の方向性のなさが明ら
かです。
5日MA±2%内の動き
日々の終値は5日MAを中心に上下する展開
が続いています。ここ1か月の終値と5日MA
の位置関係は以下の通りです。
終値 < 5日MA 終値 > 5日MA
7/22~26(3日) 7/27
7/28 7/29・8/01
8/02~05(4日) 8/08~15(5日)
8/16~19(4日) 8/22
8/23 8/24
終値と5日MAの乖離率をチェックしてみる
と、+2%を超えたのは1回だけで(8/09、
+2.22%)、▲2%を超えたのも1回だけで
した(8/03、▲2.12%)。9割がたは5日
MA±2%内の動きであったことになります。
動きが乏しいと感じる要因もこのあたりにあり
そうです。
昨日の5日MAは16,545円です。この
2%にあたるのは330円で、大まかには
16,200~16,900円の動きが想定され
ます。
株価は底上げ
日銀がマイナス金利を導入した2月中旬以降、
日経平均株価のPBR(株価純資産倍率)は
1.03~1.17倍の間で動いてきましたが、
ここ1か月のPBRレンジは1.11~1.16
倍とかさ上げされており、下値は堅くなってき
ています。
日経平均株価ベースの1株当たり純資産は円
高もあり、14,400円台まで低下してきてい
ます。1.11~1.16倍で試算すると
16,000~16,750円のレンジになります。
ここ1か月の動きからは日経平均株価で
16,000円の底値は200~300円底上げ
された一方で、17,000円の上値は重いまま
という株価形成になりつつあるようです。
16,500円を中心にした膠着相場が月内は
続き、株価に動意が見られるのは日銀の金融政
策決定会合に関する思惑が働きだす9月入りし
てからだと思われます。
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