井上哲男氏12月30日の記事、年初の値動きを的中
日経225
井上哲男氏の12月30日の記事
「グレートローテーションの動きは、米国において先週までは確実に継続していたと考えている。
今年最後の3ヶ月の相場において、日本が米国に先行する形で上昇し、テクニカルで遅れをとった米国が追いついたのがやっと先週のこと。これからは、日米の動きがリンク(上げたら上げる。下げたら下げる)した状態に戻ると思われる」
年初の値動きを的中させています。
以下の記事は注目ですね。
潮流951 連載5 テクニカル
ここまで今回のグレートローテーションについて書いてきたが、先週の米国におけるその動きの継続について最後に記すと、翌日が半日立会い、そのまた翌日休場を控えた先週月曜日の12/23に米国の主要なS&P500連動のETFであるスパイダーS&Pに112億ドル程度の資金流入が見られた。
このように、休場前に大きな資金流入が起きることは、米国においてもそうそうあることではない。そして、この流入金額の単日での大きさは、同ETFにしても5年以上ぶりのものであった。
グレートローテーションの動きは、米国において先週までは確実に継続していたと考えている。
今年最後の3ヶ月の相場において、日本が米国に先行する形で上昇し、テクニカルで遅れをとった米国が追いついたのがやっと先週のこと。これからは、日米の動きがリンク(上げたら上げる。下げたら下げる)した状態に戻ると思われるが、今年最後の「潮流」であるので、米国ダウの「RSI」、「VIX」、そして、今、私が最も懸念している「値幅率」のグラフを添付することとする。
まずグラフ1のRSI合計であるが、ダウの数値は金曜日の段階で150.82%にまで上昇し、法定速度外である160%の水準がかなり近くなってきた。もし、(先週)金曜日の引け値が続いたとしたら、明日の今年最後の相場で162.51%とその水準に達し、来年1/7に178.91%というこのグラフでも昨年1月後半の急落前の過熱感が高かった水準に達することとなる。
このことが示唆することは、この水準に達する前に、一度やや大きめな下げが起き、1/7を待たずに指数は一旦の高値を形成する可能性が高いということである。そのため、“リンク”を前提としている以上、本日の大納会で現在日経平均は下げているが、ここは触りたくない。「株(指数)を枕にお正月」は、本日はお勧めできないというのが心境だ。
また、グラフ2のVIX井上可視化指数は、まだ上昇の余地はあるように見えるが、実際の値が先週木曜日まで9日連続で13割れの極めて低い、不安を一切感じていない状態で推移し、先週金曜日に13.43と13台には戻ったものの、15割れで計測してみると、12営業日連続していることから、何れ、この上昇が起きることはオーガニックな観点からも否定できない。
そして、最後の「値幅率」であるが、ダウの日中の高値から安値を引いて値幅を出し、それを前日の終値で割った「値幅率」と私が呼んでいる数値の、5日移動平均と25日移動平均を足した(つまり直近5日を倍にカウントした)数値は、14.81%にまで低下している。
グラフをご覧頂くと、これが一昨年のゴルディロックス相場のときの最も低い水準に近く、無論、上記した昨年1月末の急落以降で最も低いものであることがお分かり頂けると思う。そのため、警戒レベルを高くしてこの年末年始を迎えなくてはならない。来年も「下げたときに“ワクワク”できる者が勝ち」である。
今年の「潮流」はこれで終稿です。
1年間難解な内容にお付き合い頂き、本当に感謝しています。来年は1月6日から開始する予定です。読者の皆様の来年が明るいものでありますように。 井上哲男
Written by Hayakawa
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