米中協議合意署名で米中関係の今後に注目! 「1月13日週の注目点とイベントスケジュール」
先週はイランが米国を反撃し、米国との直接軍事衝突に発展するかと思われましたが、ギリギリのところで回避されました。
まさかの展開で、リスクオフポジションを踏み上げながらリスクオン相場に一気に相場転換していきました。
ただ、中東リスクは火種が残っているので、こんなにリスクオン相場になっていいものなのか、個人的には若干違和感が残っています。
激動の年始が過ぎて、落ち着きを取り戻したことで、今週はこれからの方向性を再度見直す週にしていきたいところです。
◎今週の注目点
1)米中関係
週末に台湾総統選があり、現職の蔡英文氏(民主派)が親中派を破って勝利しました。
中国は台湾を独立国家として認めておらず、習近平国家主席は台湾と平和的な統一が基本だが武力行使も辞さないとしており、今回の選挙結果が中国と台湾の関係に緊張感が高まる引き金にならないか注目です。
また、米国は台湾を独立国として対応し、武器の輸出を行っています。
米国は蔡氏の再選に対し祝辞を送っています。
香港デモや新疆ウイグル自治区に関しても米国議会で人権法案が可決し、中国は内政干渉だと反発しています。
米中関係が落ち着きを見せている状況で、台湾を引き金に米中リスクの再燃にならないか注目です。
今週は米中協議第1弾の合意署名式も行われ、13日から署名のため劉副首相が訪米します。
米中協議第2弾についてや、上記の台湾・香港・新疆ウイグル自治区について、ファーウェイなど制裁について出てこないか注意したいと思います。
2)中東リスク
年始からの米国vsイランのリスクは先週落ち着きを取り戻し、マーケットはリスクオンに傾いています。
トランプ大統領もイラン指導部もお互いに攻撃をしたことでメンツは保てたことで、これ以上の軍事衝突は考えていないようです。
ただ、ウクライナの旅客機を撃墜したことをイランが認めたことが波紋を広げています。
旅客機には多くのカナダ人が登場しており、トルドー加首相はイランに対し全面的に責任を負わなければならないとしています。
旅客機を撃墜されたウクライナもイランに賠償を請求しています。
イラン国内では指導部へ抗議デモが発生しており、トランプ大統領は抗議活動を支持するツイートしています。
イラン当局は抗議活動を煽ったとして英国大使を一時拘束。
英国ラーブ外相は言語道断の国際法違反だとイランに対し声明を発表しています。
この他、米軍基地付近ではロケット弾の着弾が確認されたりしています。
何かの弾みで米国人に被害が出た場合など、中東リスクは火種を残したままなので、注意はしておきたいと思います。
3)経済指標
今週は欧米英で物価指標を中心に重要指標が発表されます。
金融政策に影響を与える重要指標です、リスクオフ要因が後退したマーケットでは、金融政策に注目が集まると思われ要注目です。
また、トルコで政策金利が発表されます。
年始からの中東リスクでトルコリラは不安定な状況になっています。
トルコの政策金利については、エルドアン大統領と中央銀行で対立しています。
政策金利の発表の内容とトルコリラに注目です。
◎今週のイベントスケジュール
1月13日(月曜日)
18:30 GBP 英GDP
1月14日(火曜日)
00:00 USD ローゼングレン・ボストン連銀総裁発言
02:40 USD ボスティック・アトランタ連銀総裁発言
04:00 USD 月次財政収支
12:00 CNY 中国貿易収支
17:30 EUR メルシュECB専務理事発言
22:30 USD 米CPI(消費者物価指数)
23:00 USD ウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁発言
1月15日(水曜日)
米中協議第1弾の合意署名式
03:00 USD ジョージ・カンザスシティ連銀総裁発言
09:30 JPY 黒田日銀総裁発言
16:45 EUR フランスHICP(消費者物価指数)
17:00 EUR スペインHICP(消費者物価指数)
17:30 SEK スウェーデンCPI(消費者物価指数)
17:40 GBP サンダースBOE外部理事発言
18:30 GBP 英CPI(消費者物価指数)
22:30 USD 米PPI(生産者物価指数)・NY連銀製造業指数
1月16日(木曜日)
00:30 USD 原油在庫量
01:00 USD ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁発言
02:00 USD カプラン・ダラス連銀総裁発言
03:00 EUR ヴァイトマン・ドイツ連銀総裁発言
04:00 USD ベージュブック(地区連銀経済報告)
16:00 EUR ドイツHICP(消費者物価指数)
20:00 TRY トルコ政策金利発表
21:30 EUR ECB理事会議事要旨(12月12日分)
22:30 USD 米小売売上高・フィラデルフィア連銀総裁発言
1月17日(金曜日)
00:00 USD ボウマンFRB理事発言
03:00 EUR ラガルドECB総裁発言
06:30 NZD NZ製造業PMI
11:00 CNY 中国GDP
18:30 GBP 英小売売上高
19:00 EUR イタリアHICP(消費者物価指数)
19:00 EUR ユーロ圏HICP(消費者物価指数)
22:30 USD 建築許可件数
23:00 USD ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁発言
1月18日(土曜日)
00:00 USD ミシガン大学消費者信頼感指数
02:45 USD クウォールズFRB副議長発言
03:00 USD ベイカーヒューズ社リグカウント
よろしいですか?