ダウ「2万ドル割れを果たして売る勇気があるか」、日経平均「1万6000円から売る?」という試金石を踏む水準
テクニカルグラフとTBグラフ6 配信日:2020/03/13 09:12
歴史的な暴落。ここもとのような暴落に今後生きている間、遭遇することはないと思っている。この急落によってダウの25日移動平均乖離率はマイナス20%を超え、-22.14%に達した。本日も昨日添付したリーマンショックの翌月の下落時の乖離データを添付するが、08/10/9に記録した-19.981%を超えたことになる。そのため、同じく添付しているダウの3乖離合計も-34.68%にまで達した。
VIXの値も75.47。(昨日記した)08/10:80.06、08/11:80.86という最高値に近い水準に達した。
ECBの理事会で利下げが決議されなかったことがその一因とされているが、現在、金利政策は即効的な市場の不安解消材料とはならない。米国市場で見ると、今朝の段階でこの3/18のFOMCでの利下げは、先週ほど大きな数字ではないが、冷静に0.25%までの利下げを87%、0.50%までの利下げを13%織り込んでいる。
このような状態で有効なことは、リーマンショックの2ヶ月前に(米国の)金融株に対して一時的に発動された「新規空売りの禁止」や「日銀のETF購入増額」(それも、年間枠に限らず、これから数ヶ月は年9兆円のペースで、などといったアナウンス)といった株式需給に直接的に訴える手段が必要である。その意味では米国で再開が言われているQEの対象に、日本と同じく株式ETFが入るようなウルトラ技が出されれば有効なのにと思う。
しかし、連日加速度的に欧米の感染者数が増加するなか、トランプ大統領が今月7日に会談した、ブラジルのボルソナーロ大統領側近の男性(会談に同席)が感染していたことが判明するなど、要人感染が懸念される状態にまで心理は不安に傾いている。
市場、売り方は、どこまでの下げを目論んでいるのか。もし、それが指数の高値から三分の一下落だとしたら、ダウは2/12の2万9551.42ドルが最高値であることから、1万9700ドルという水準になり、2万ドル割れを経験してから、「2万ドル割れを果たして売る勇気があるか」という試金石を踏むことになる。日経平均の2万4000円にあてはめると、1万6000円水準ということか。これらの水準を下回ってから戻ってきて、もうその下の水準は売れないという売り方の恐怖が一時的に芽生えないことには、なかなかこのザラ場の回転を止めることはできないのか。本日はメジャーSQ。寄りつき、SQ値の確定とともに、その後のザラ場の数値(寄り、高値、安値、終値)は、証券ディーラーがその後、いろいろと用いる数値となるので見る必要がある。
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