ただのナンピンマーチンじゃなかった『ユーロエーン』。強さの秘密とみんなの応用方法公開!
王道のナンピンマーチンEA「ユーロエーン」
2年のフォワードで収益+270万円運用上のリスクとコツは?
購入者1000名超えで代表的EAの仲間入りとなっておりますが、ナンピンマーチンEAには必ず破綻リスクがつきものです。
そこで本記事では初心者の方に知っておいてほしいリスク管理と、EAマスターの方へ巷で話題の応用方法をご案内します。
目次
・ユーロエーンのフォワード実績
・ユーロエーンってどんなEA?
・通常のナンピンマーチンEAの特徴とリスク
・ユーロエーンは、強制ロスカット前提のEAだった?
ユーロエーンのフォワード実績
2018年9月から、1年半のフォワードで収益+274万円、最大ドローダウン92.3万円となっています。
勝率や推奨証拠金に関しては、ナンピンマーチンで一括決済タイプなのであまりEAの評価には関係しません。
これまでのところ最大保有ポジションは34となっていますが、最大で50ポジションまで持つ設計です。(最大ポジション数は変更可能)
【ユーロエーン概要】
通貨ペア:[EUR/JPY]
取引スタイル:[ポジショントレード]
最大ポジション数:50
最大ストップロス:0その他: 設定可能
テイクプロフィット:100
【ユーロエーンデフォルトパラメータ】
初期ロット0.03となっています。GogoJungleのフォワードも0.03開始で運用しております。
証拠金100万円で0.03lotでレバレッジ25倍口座で運用しても大丈夫なのか?という点についてはのちほど説明いたします。
ユーロエーンってどんなEA?
ユーロエーンはナンピンマーチン系EAでもオーソドックスなタイプで、上昇相場で売りポジションを、下降相場で買いポジションを複数持ち、反転して利益が出れば一括決済するというEAです。
買い、売り両方とも持ちますが、買いをしている際は買いナンピンが一括決済されてから次の方向のポジション取り(買いまたは売り)を行います。
トレードイメージ
赤:SELL (初期ロット0.01で運用した場合のロット変化)
上昇局面で売りナンピンマーチンをしかけます。
価格が反転して一定の利益が出れば一括決済します。最初のころに持ったポジションはマイナスになるので、勝率は100%にはなりません。
また、一括決済するまでの間はポジションを保有しつづけることになるので、割と長い期間含み損に耐えなくてはいけない場面もあります。
また、注意点としてはEAを運用開始するとすぐにポジションを持つため、取引をするタイミングは各自異なります。
GogoJungleのフォワードとは完全に一致しないため、フォワードはあくまでも参考程度にしてください。
通常のナンピンマーチンEAの特徴とリスク
ナンピンマーチン系のEAの損益曲線の特徴は、損切りしないため、損益曲線はきれいな右肩上がりになります。
ナンピンマーチン系EA運用をするためには、まず以下のことを理解しましょう。
・最大何ポジション&ロットを持つのか。その時の必要証拠金はいくらか。
・最大のポジションを持つまでの一方通行の変動Pips(利確されることなく最大ポジションを持つまでのPips)
・バックテストの一定期間においての最大ドローダウン(含み損)はいくらか
ということです。
のちほど供述しますが、ユーロエーンにおいては実はこの最大保有ロットの場合の推奨証拠金というのは、あまり意味のない計算なのです。
というのも、長期バックテストをしてみてわかったのは、最大保有ポジションで50ポジ、SL設定なし、ということは長期バックテストになるほど、
価格が大きく変動した場合に塩漬けポジションが発生し、それをずっと持ち続けることになるからです。
それでも気になる方のために、最大ロット保有した場合、どの程度証拠金が必要なのかを出してみました
▲2016年~2017年までは最大保有ポジションまでとり、1年ほど塩漬けに。
2016年4月に最大ポジション数50まで取り、2017年5月に決済されるまで1年間も保有していたケースがありました。
その時の最大保有ロット数は12.79、必要証拠金はざっと563.2万円です。(1ロット=10万通貨)
さらに期間中の最大DDは1890万円でした。
こうなるとあまり意味がないバックテストだなあ・・・と思いませんか。
まあ、上記はあくまでも「損切りしない前提&強制ロスカットがおこらない資金を持っていた場合」です。
ユーロエーンは、強制ロスカット前提のEAだった?
ユーロエーンに関しますと、1年半のフォワードで保有した最大ポジション数は32です。しかしフォワードを見ると何度か損切りにあっています。
おかしいな?損切り設定ないはずなのに・・・・
よく調べてみましたら、証拠金維持率不足による強制ロスカットが発動していたとのこと。
しかも、それは想定のことだというのです!
▲コミュニティの質問より
なるほどと思いました。100万円の証拠金にたいして初期ロット0.03は大きすぎるのではと思っていました。
フォワードの損益曲線を見ると、初期のころから強制ロスカットが発生していました。
強制ロスカットは(レバ25倍の場合)証拠金維持率が100%を下回ったときにおこり、
計算方法は 証拠金維持率(%) =(有効証拠金÷必要証拠金)×100
となります。有効証拠金というのは、(口座残高ー含み損)となりますから、100万円の口座で45万円分の証拠金を使っている場合、余剰証拠金は55万円です。
そこで含み損が-10万円以上となり、必要証拠金と有効証拠金が同額になると証拠金維持率が100%になり強制ロスカットになります。
ただし、ロスカットされることで保有ポジションは解消され、口座残高は-10万円程度で8-9割は残ることになります。
そのようにして、証拠金を多く保有ポジションに使用することで、損切りがない設定でも、強制ロスカット後も7~8割の残高を残して再度運用再開できるというわけです。
ただし、ハイレバ口座においては証拠金を多く必要としないために、強制ロスカットに至るまでポジションとロットを増やし続け、含み損ばかりが大きくなり、強制ロスカットになった場合の口座残高はとても少なくなってしまいますので注意が必要です。
つまり、ユーロエーン正統派の使い方はレバ25倍の100万円口座で0.03ロットでも問題なし、ということでしょう。
もう少し少ない資金から、とお考えの場合は、30-40万円あたり0.01ロットの設定がよいのではないでしょうか。
ユーロエーン応用編
ユーロエーンは、実は色々な運用方法ができるということがわかっています。
【公式応用編】
トレンドに沿った片側だけの運用
販売ページにも記載がありますが、プレゼントのインジケーターを併用することで、
”トレンド方向に沿った片側運用が可能”
ということです。
▲プレゼントインジケーターのひとつ。大きなトレンド方向を示してくれる。上図の場合、上昇相場においては「BUYのみ」を仕掛けることで、
ナンピンマーチンでありながら反転確率の高い安定した運用が可能になります。
また、この片側運用の応用として、BUY ONLYとSELL ONLYの2本を同時運用させることも可能です。
両建ての場合、証拠金は相殺されるため実質1本分+αの必要証拠金で済むと予想されます。ただし上記のロスカット先方が使えなくなる(ロスカットが早くなってしまう)ので、実際の効果は検証をしてみないことにはわかりません。
▼バックテスト、0.01ロット設定、2019.1.4-2020.14の1年間の比較
1番上がデフォルトですが、BUYONLY, SELL ONLY で運用しても1本あたりの収益はあまり変わりがありませんでした。
とすると、2本運用したほうが効率的?
みんなのユーロエーン活用法
最後に、ユーロエーン利用者の方による、話題の応用法をいくつか紹介します!
◆決済にトレール機能をつけてみる
GUNMAXさんは、自作のオリジナルのサポート型EA『EA Trail』を使って、ユーロエーンの決済にトレール機能をつけているとのこと
EA Trailとの組み合わせを5か月ほど運用されており、実績のある運用方法です。
GUNMAXさんの元記事はこちらから
◆複数時間足で同時運用する
ユーロエーン同時に6つ動かすとポジションえらいことになる。でもうまく分散されるので、これで含み損1200円 pic.twitter.com/zLlCYRAlq4
— ベルリ (@berlitw) March 20, 2020
ベルリさんは、時間足縛りがないことに着目し、なんとユーロエーンを複数時間足で複数運用しているとのこと!
細かい分析をされており、ポジション保有数が大きくなりがちな5分足を避け、それ以上の足でBUY ONLYとSELL ONLYの両建て運用をされています。
もちろんポジション数やロット数も増えてリスクも上がるため、推奨のパラメーターなども公開されています。
最後に、ユーロエーンはフォワード運用においてこれまで順調に利益を伸ばしてきているEAですが、下記の点には必ず注意してください。
・フォワードの好成績は100万円あたり0.03ロット運用で、強制ロスカット前提での運用であること
・口座資金が多ければ多いほど、保有ポジション数が最大で50まで増えていき、強制ロスカットまでの期間が延長されます
強制ロスカットが働かないほどの余裕資金があったとして、反転して利確する可能性は保証できません
・片側運用×2の両建て戦略、複数通貨ペアによる運用には十分リスクを理解の上、ご利用を検討ください。
※レバ25倍口座とハイレバ口座では、運用戦略が全く異なります。
・最大で12.7ロットまで同時保有する可能性があります。ハイレバ口座の場合はここまで持つことになる可能性があります。
・運用するタイミングによっては、強制ロスカットが何度も発動してしまうこともありえます。
強制ロスカットによる安全ストッパーという利用方法もあるのだな、と改めて奥の深さと人気の秘訣を知った気がしました。
Written by Tera GogoJungle marketing
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