大敗していない理由とは?オンライン情報をクロールし取引するファンダメンタルズEA
2019年秋頃に登場したオンライン情報をクローリングして取引に使うEA、クローラーのその後の成績を見てみたいと思います。
そもそもオンライン情報をクローリングとは何?というご質問もあろうかと思いますので、簡単にご説明すると、一般に公開されているニュース、経済の各種数値などを巡回してデータベースに溜め込むことを、ここでは言っています。
蓄積したデータを、FXなど投資に長けたトレーダーさんが、オリジナルなトレード分析に使用し売買を行なったり、停止したりということに使います。
クローラーシリーズは、3作品ありますが、使用する情報は、主に次のものです。
- 日経平均・NYダウ
- 各通貨ペア等のポジション情報
- オプション情報
- 重要指標
各EAを見て参りましょう。
1つ目は、クローラ / CRAWLER_Liteです。
トレードスタイルはスキャルピングで、ロジックで早目の決済も発生しますが、利益確定値は25pips。それに対して、損切設定値は18pips。やはり早目に損切することも多く平均10pips前後と、損切値が浅いことが特徴です。
後述させていただく クローラ / CRAWLER_X のLite版で、最大保有ロット数は0.2lotsまでとなっています。
損切値が浅いことも功を奏して、大きく負けることはなく、徐々に成績を伸長させて来ています。
お次は、クローラ / CRAWLER_X です。先述した通り、ロジックは、クローラ / CRAWLER_Liteと同じスキャルピングスタイルで、最大保有ロット数は無制限となっています。
計測の開始タイミングが、Lite よりも1カ月ほど遅かったことで、勝ちトレードを繰り返したタイミングにおける計測データがない分、以下の取引結果は芳しくないように見えます。
ただ、やられていない、粘っているというトレード結果になっています。
最後の3つ目は、クローラ / CRAWLER_U スキャルピングに加えてデイトレードもこなすロジックです。
利益確定値、損切設定値は、先の2つのEAと同じですが、2月以降の値動きが発生したコロナ関連相場で成績を上げています。
こちらも大きく崩れないという点が印象的です。
刻々と変化するマーケットの状況を監視し続け、売買を臨機応変に素早く判断するクローラー・ファンダメンタルズEAならでこそ、為せる業でしょう。
15年位前まででしょうか。
投資銀行、証券会社の自己資本取引部門、ヘッジファンドなどの中にいるプロップトレーダーと言われる職業の人達は、ファンダメンタルズを見てテクニカル分析をし、手動で売買をして来た歴史があったと思います。また、現在も個人投資家のFX取引の殆どは、当時のプロップの方と同じと言う事になります。現役のプロップトレーダーはプログラミングを使ったクオンツしかおらず、手張りの人はゼロかそれに近いらしいですが。
クローラーは、正に一昔前のプロップトレーダーの行動パターンを、なぞった取引をしているということになっていると言って良いと思います。
written by Hayakawa
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