H2では負けない
株式
2021年5月30日(日)晴れ
・H2では負けない 先行ニッポンの虎の子企業は
水素は燃えても水を排出するだけなので、走行時に二酸化炭素(CO2)を出さない。
「究極のクリーンエネルギー」と言われる水素。
資源小国日本では早くから研究が進み、水素活用に関連する技術では世界をリード。
一方、水素の高い製造コストや水素ステーションなどインフラ整備の遅れが課題になり、普及は進んでこなかった。
・H2では負けない 先行ニッポンの虎の子企業は
足元で日本企業の水素ビジネスへの姿勢が大きく変化したと指摘。
背景には世界で30兆ドル(約3300兆円)を超えるとされるESG(環境・社会・企業統治)マネー。
半導体、携帯電話、家電---。日本勢が当初は世界をリードしながら、逆転を許し、一敗地にまみれた事例は数えきれない。
今回こそリードを保ち、「ポートトゥウィン」を飾れるか。
(ポートトゥウィン=ポールポジションからスタートして、レースでも優勝すること)
・H2では負けない 夢の燃料、リード保てるか
「夢の燃料」や「究極のクリーンエネルギー」と言われる水素を巡る競争が激しくなっている。
資源小国の日本は技術開発で先行してきたが、欧州も巨額の予算を投じて水素関連産業を育成する。
脱炭素の流れに乗り、「ポールポジション」の日本勢はリードを保てるか。
・H2では負けない 夢の燃料、リード保てるか
トヨタ、普及加速へ金間の「輪」未来の岐南部品、トラック・鉄道・船舶に応用可能
トヨタ <7203> [終値9135円]水素エネルギーの普及に向けて「仲間づくり」を加速。
2020年末に発売した新型の燃料電池車(FCV)「ミライ」の開発では、
商用車や船舶など幅広い分野に燃料電池(FC)技術を応用することを視野に入れた。
世界最大の電動車市場を抱える中国でも、地元企業とFCV開発で相次ぎ連携。
鉄道車両ではJR東日本 <9020> [終値7785円]と日立 <6501> [終値5816円]と組み
、FCと蓄電池を併用するハイブリッド車両を開発することも20年に明らかに。
・H2では負けない 夢の燃料、リード保てるか
草分け・岩谷産業、準備着々 日米で燃料電池車(FCV)向けステーション/大量生産へ豪で実験
岩谷産業 <8088> [終値6430円]水素の製造から輸送や貯蔵、供給まで全てを手掛け、国内の水素販売量では7割のシェア占める。
戦前から水素事業を手掛ける草分け的な存在。将来の水素の大量生産・消費をにらんだ体制づくりも欠かせない。
海外大手と伍して水素の世界プレーヤーになる道を示す必要もありそう。
・H2では負けない 夢の燃料、リード保てるか
重工大手、供給網にロックオン
川崎重工、世界初の運搬船/三菱重工は欧米積極出資
川崎重工 <7013> [終値2724円]岩谷産業 <8088> [終値6430円]などと豪州の褐炭から生産した水素の海上輸送実証実験。
三菱重工 <7011> [終値3393.0円]水素を燃料にする発電用ガスタービンを開発。ドイツの水素プロジェクトなどに参画
IHI <7013> [終値2724円]アンモニアを燃料にする発電用ガスタービンを開発。
・水素は原料や製造法で「色分け」される
グリーン水素:再生可能エネルギー(風力、太陽光など)を使って製造
ブルー水素:化石燃料を使って製造し、二酸化炭素(CO2)の回収・貯留を行う
グレー水素:化石燃料を使って製造し、二酸化炭素(CO2)の回収・貯留を行わない
・H2では負けない 国内の水素関連銘柄
トヨタ <7203> [終値9135円]予想PER(株価収益率)10.9倍 27日時点1年前比株価上昇率 33% FCV、水素エンジン車
ENEOSHD <5020> [終値455.0円]25.2倍 5% 水素ステーション
川崎重工 <7012> [終値2682円]25.2倍 47% 液化水素運搬船を開発
岩谷産業 <8088> [終値6430円]14.8倍 65% 産業ガス大手。水素の国内シェア7割
戸田建設 <1890> [終値804円]14.4倍 19% 下水汚泥から水素製造技術の実証実験
千代田化工 <6366> [終値394円]25.5倍 46% 水素とトルエンを化学反応させ運ぶ技術開発
トーヨーカネツ <6369> [終値2363円]10.8倍 49% 水素タンク
三菱化工機 <6331> [終値2691円]13.1倍 51% 水素製造装置
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