金融ユーフォリアと選挙 CMEフロア会員ストラテジスト 滝澤伯文氏
シカゴのCMEフロア会員ストラテジスト 滝澤 伯文 氏から
世界情勢を俯瞰した独自の切り口のレポートが届いています。
配信日:2017/10/24 02:14
先週のIMFでも結局目立った対立構図はなかった。
せっかく世界がユーフォリア気味になっているのに、
それぞれが国内に課題を抱えている中、指導者は
あえて冷や水をかけることは避けたのだろう。
先進国が絡む国際情勢の対立は、
まだプロレス的なパフォーマンスと、
本当に危険なもを選別する必要がある。
金融市場が国際情勢を無視できるのは、
金融市場が「リスク知らず」へ変化した面と(AIと若者)、
金融市場が薄々「茶番の真実」を感じている両面だろう。
中東ではクルド関連がもっともリスク。
だが何かが起きても関連するのはせいぜいオイル程度。
オイルは余っている。
そんななか、今朝CNBCのインタビューに答えたプリンス・アルワウィード。
彼の態度から、サウジはアラムコを片付けることが最優先。
カタールやイランと本気で対峙する覚悟は感じない。
一方北朝鮮は今のプロレスが本気になるのは
アメリカに届く長距離弾道を成功させること。
当然海外の金正恩の取り巻きは、ソレをやったら終わりだと
アドバイスをしているはず。
金正恩がバカでない限り、アドバイスを受け入れるはず。
だがゲームの理論でギリギリまで地下核実験を繰り返すのは危険。
なぜなら、中国は北朝鮮の核実験による自然災害にもそろそろ黙っていない。
(これ以上やったら山が崩れて放射能漏れが中国へ波及するとするWPの記事)、
そんななか、今日のBBCは、
安倍さんの選挙勝利は敵失とする一方、
現状TOOTHELESS TIGERの自衛隊と今の北とのパイプでは、
安倍さんの「この国を守り抜く」の意味がわからないとしている。
日本が本気で自衛隊で自衛するなら、
選挙後に直ぐにも憲法改正に着手すべき。
公約でも其処を強調した。
だが選挙に勝っても安倍さんと自民にその気配はなし。
これも予想通り、、
もしもの有事に日本は安保法制で対応するとして、
米軍は基本単独で全ての敵に対応する能力が前提。
トランプの来日は、貿易で、
日本から譲歩を引き出すことが主題なのは自明だ。
いずれにしても、世界は真の危機までは、
もう少し時間があるのだろう。
その間に相場をデレイルさせるリスクは、
国際情勢の外部要因ではなく、内部要因ということになる。
内部用としては、AIのフラッシュクラッシュ、
強引な利上げによるフラット化などが有力。
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