取れる相場と取れない相場
株式
相場は、「100分の1」を選んで売買に臨むのが王道です。
必然的に、取れない場面、取れない値動きにも遭遇します。そんな苦しい時期が、覚悟している以上につづくこともあります。
いわゆる勝率は、50%前後に落ち着くのが道理です。
勝率を60%、70%に高めることは可能ですが、そのロジックでは、利益が限定され、損失もそこそこ大きくなるため、トータルでは利益にならないのです。
さて、勝率50%と聞けば、「そうか……2回に1回は負けるのか。仕方がないな」と考えるでしょう。常識的なオトナとして、「現実を受け入れて覚悟を決めよう」ということです。
ところが、「2回に1回は勝てるんだよね」と、ちゃっかり期待しているのが人間という生き物です。
長い期間の結果は「勝率50%」に収れんするにしても、自分が選んだトレードスタイルが機能しない時期が続くこともあります。
「えっ、こんなにも勝てないの?」と気分を害しながら混乱するような連敗を、必ず経験させられます。
でも、ここでブレてはいけません。
冷静に状況を分析し、絶好のチャンスを逃さないようにヤラレ続けるのか、チャンスを逃すのを覚悟で休みを入れるのか、自分自身で決断しなければなりません。
自らの意思で決める、その気持ちが少しでも弱いと、ちょこまかと基準を変更してみたり、思いつきで異なる手法を取り入れてみたりして、せっかく固めた土台を壊してしまうのです。
もちろん、自分が選んだ「100分の1」が間違っていると判断し、ほかの手法を探るために一ら出直し、というケースもあるでしょう。
だからこそ深く考えるよう努め、そのために迷いが生じたりするのですが、小手先の対応によってフラフラする“わるいクセ”がつくことだけは避けなければなりません。
多くの人が、「どの銘柄がよいか」と、子どもっぽい“当てっこ”をします。
目の前で派手に動く銘柄が話題となり、そんな投資家の興味に迎合したメディアの姿勢によって、派手な動きは美化されていきます。流行の銘柄に触れないのは投資家ではない、くらいの強迫観念が生じるかもしれません。
そんな落とし穴に、まんまとはまってはいけません。「100分の1」を選んだ姿勢を貫き、自分が選んだ「100分の1」の手法に合う銘柄、相性のよい銘柄を、自分の目で見つけるのです。
裁量を軸にうねり取りを行う、つまり「数カ月単位の上げ下げを対象に、トレンドを見出してポジションを取る」のならば、なにしろ周期がわかりやすい銘柄が適しています。
値動きが小さすぎる場合は、そもそも利益の可能性がないのですが、大きく動けばいいというものではありません。
「いくら勝てるか」と盲目的な発想で突進した結果、大きくヤラレるのが相場です。
「着実に勝つ」「大きな損をせずに次回のために資金を温存する」ことが第一ですから、誰も話題にしない銘柄のほうが好都合なのです。
値動きをつかみやすいし、ムダに興奮しないで売り買いできるからです。
林投資研究所オリジナルのトレンド判定システム「中源線」も、うねり取りを実現するための方法論ですが、裁量を軸に上げ下げの周期を見るアプローチとは異質です。
大まかには、裁量で売買するときと同じく「周期がハッキリしているほど望ましい」といえますが、中源線を使うならば、中源線のロジックに合う銘柄を探そうと考えるべきです。
真っ先に銘柄を決めて「とにかくやる。この銘柄を“いじくって”結果を出すんだ」式の考え方は、キケンだと認識してください。
■株式投資【虎の穴】(林投資研究所チャンネル)
1月19日(水)、最新動画をアップしました。
儲けるための基礎知識・基本テク
【なんで、そうなるの?】よく当たる人の推奨銘柄を買ってるのに儲からない
銘柄が当たれば、それなりには儲かるはず──多くの人が考えていますが、そうもいかないのです。
その理由は?
そして、本当に儲かる考え方、儲けるために大切な要素とは?
■YouTubeチャンネル マーケット・スクランブル
今夜は、マーケット・スクランブルの最新動画も公開されます。
以下のURLでご覧ください。どうぞお楽しみに!!
×
よろしいですか?