損益の出方
株式
個々の損失について、必要以上に神経質になってはいけません。
一定の期間、半年とか1年の累計が大きくマイナスならば、やり方そのものを見直すべきですが、個々にはヤラレることがあって当然、プロだって例外なく苦労しているのが現実です。
落ち着いて考え、自分が行う手法について“損益の出方”を知ることが大切なのです。
派手な値動きを対象としていれば、そこそこ大きな損がある一方、勝ったときの金額が非常に大きくなります。
例えば、年間利益1,000万円、損失600万円、差し引き400万円プラス、といった結果です。
これに対して地味な張り方の場合、同じ400万円の利益を得る内訳は、利益500万円、損失100万円といった配分かもしれません。
もっと別の観点もあります。
勝機を逸する「機会損失」を嫌がらずに出動を絞れば、利益のチャンスを逃すことが多くなる半面、いざ出動したときの集中力が高くなり、質の高い対応が可能になると期待できます。
一方、小さなチャンスも含めてどんどん出動し、見込み違いはサッサと切って次に臨むという繰り返しも、やり方のひとつです。
難しい方法かもしれませんが、この選択は好みによるもの、実践者が方向を決めることです。
出動を絞る場合は「損失2回、利益8回」で、あえて出動を多くする場合は「損失20回、利益20回」といったイメージでしょうか。しかし、どちらがトータルの利益が多いかは、こういった勝率の数字ではなく内容次第です。
損益の出方は、手法そのものや、手法の運用方法、あるいは銘柄選定などで大きく異なります。どれがいいか、どれが有利かは一概に言えません。好みやトレード思想(トレードとはこうあるべき、という考え方)で選ぶだけです。
メンタルを考えれば、損失の回数や金額が小さいほうがいいというのが原則でしょうが、「継続してプラスになる計算ならば、ひたすら売買し続けるべきだ」と考えるプレーヤーもいますし、ルールどおりに売買するシステムトレードでは、そう考えるのが原則ともいわれます。
手法について、表面的な優劣で比較しようとせず、「どんな点が異なるか」と分析し、「どれを選ぶか」と自分に問うのが正解です。
林投資研究所が力を入れて提唱している手法「中源線建玉法」は、買いを仕掛けるときもカラ売りを仕掛けるときも、3回の等分割が原則です。
「トレンドが転換した」と判断しても、まずは予定数量の3分の1しか建てません。
分割は、見込み違いだった場合の損失を抑えるための、当たり前のテクニックです。
トレードは、単純な当たり外れでは評価できません。
中源線は、トレンドが上向いたと判断してから買い始める、下がり始めたと判断してからカラ売りをスタートする方式です。中途半端な往来、いわゆる“ちゃぶついた”値動きには対応しきれず、経費としての損失を避けられません。
そのかわり、値幅が発生したときは大きく取ることができるのです。
■株式投資【虎の穴】(林投資研究所チャンネル)
2月16日(水)、最新動画をアップしました。
儲けるための基礎知識・基本テク
【耳の痛い話】自分で決めたルールなのに守れない
株の売買では、売り買いについて決めていることがあるはずです。
「その都度」のルールも含めて。
でも、条件がそろったのに行動できない……特に、損切りのような消極的・ネガティブな行動は実行が難しいのです。
自分がトクするために決めたのに、自分自身が拒否する──解決方法を考えてみましょう!
■YouTubeチャンネル マーケット・スクランブル
今夜は、マーケット・スクランブルの最新動画も公開されます。
以下のURLでご覧ください。どうぞお楽しみに!!
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