相場は「当てもの」じゃない
株式
「絶対に怒らないから正直に言って!」
「そう? 怒らないんだね」
でも、正直に言った結果、とても怒られます。母親、恋人、女房……何年たっても状況は変わらず、言ったら最後、見込み違いで損切りドテン、というわけにはいきません。
相場のポジション操作のほうがカンタンかもしれない、と思うのは私だけでしょうか。
利食いドテンは愚の骨頂──。
買って上がった時点で「ここが天井だ!」と思い、買いポジションを利食い売りすると同時にドテン、カラ売りを仕掛ける……神になったつもりか? 調子に乗るなよ、ということです。
同じように、上がると思って買ったら下げてきた……多くの人はガマンします。いいえ、やせガマンをします。
こんなときは早めに撤退が正解ですが、「上がると思ったら下げだった!」とドテン売りを仕掛ける、つまり“損切りドテン”は決してわるくない一手といえます。
ふだん想像しないケースかもしれませんが、実は数多く遭遇しているはず。相場の対応は無限にあるので、いろいろな角度から想像してみることも大切です。
相場の予測は当たりません。「当てよう」とするのが当然ですし、「当てる」というイメージは絶対に必要ですが、結果は当たらない、いや、“当たったり外れたり”なのです。
自分だけが儲かればいい……こう考えているマーケット参加者の売り買いで価格が決まるので、科学の世界のように全員が正解にたどり着くことは絶対にありませんし、一部の人が未来を当て続ける、なんてことも起こり得ないわけです。
しかも、命の次に大切なカネのことなので、「当てよう」と力が入ります。見込みが違えば、損切り撤退を余儀なくされるからです。
力が入る分、さらに予測の的中率を低下させてしまうので、悲しいかな、「サイコロをころがすほうが当たる」ということになってしまうのです。
サイコロをころがすほうが当たる……では、サイコロをころがして売買を決断できるかというと、それはムリですよね。
仮に、サイコロのほうが的中率が高いことを自ら確認したとしても、サイコロの目の通りに売買するなんて絶対にできないでしょう。
ちょっとヘンな掘り下げ方をしていますが、「予測とは何か」を考えてみると、“誰かを納得させるための論理”かもしれないと思うのです。
その“誰か”とは?
証券マンが顧客を納得させる、ファンドマネージャーがファンドの購入者(顧客)を納得させる、個人トレーダーの場合は“自分自身”を納得させる、そのための説明が相場の予測だと説明できるのではないでしょうか。
固執してはいけない、しかしゼッタイに必要……「予測」とは、不思議な存在です。
■株式投資【虎の穴】(林投資研究所チャンネル)
2月18(金)、最新動画をアップしました。
株式投資【虎の穴】
株式投資【虎の穴】 よいナンピンとわるいナンピン
買った銘柄が想定以上に下がったから、平均値を下げるために買う──これは、技法としてのナンピンとは全くちがう対応です。
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