インジケーターの概念を変える 常勝ジャングルクルーズ【第8回】Oval Prime K.T氏
【第8回】
Oval Prime K.T氏
・ミュージシャンだからこそたどり着いた領域
『Diva Perfect Order』というインジケーターが話題を呼んでいる。制作したのはOval Prime K.T氏。自身のサイト『Oval Prime FX』をはじめ『リーマン・トレードFX』、ツイッターや動画でトレードに関する情報を発信しているので、ご存知の方もいるだろう。
そのOval Prime K.T氏が制作した『Diva Perfect Order』はサイン精度の高さはもちろん、初心者でもトレンドの転換点がわかりやすいと、利用者からの評価が高いのも特徴だ。今回はそんなOval Prime K.T氏をクローズアップ。
・ミュージシャンは投資好きが多い!?
『Diva Perfect Order』の商品画像を見て気が付いた人は察しがいい。そう、実はCDのジャケットを意識して制作されているのだ。それもそのはずOval Prime K.T氏はなんと元ミュージシャン。
「ミュージシャンをやっていたので、将来の貯蓄が不安で始めたんです。収入の安定しない職業なので…。20代中盤に投資信託をはじめたのが投資デビューで、ちょうどリーマンショックの後で底値だったんです。何も考えなくても利益になっていましたね」
意外に思った人も多いだろうが、最近は堅実に夢を追いかける人が増えているという。ミュージシャンだからこその貯蓄や投資というのは、業界的には珍しいことではないのだとか。
「ミュージシャンといってもタイプがわかれるんですよ。もちろん何も考えず夢に突き進むロックな考え方の人もいますけど、自分の将来のために貯蓄や投資をしている人もいるんです。実際、楽屋とかではけっこう株の話とかしてるミュージシャンは多いですよ。楽屋でチャート画面を見てる人もいますしね」
・情報を鵜呑みにしていたトレード
抜群のタイミングで投資信託を購入し、着実に利益を伸ばしていったOval Prime K.T氏。次に狙ったのは為替市場だった。しかし、その当時はチャートすら見ず、ファンダメンタル的な情報をもとに売買していたという。
「投資信託でもそこそこプラスになってたんですけど、自分でやればもうちょっと稼げるんじゃないかと思ったんです。しかも消費税が5%から8%に上がるタイミングで『消費税増税の年は必ず円安になる』というネットの記事を見つけて、それを鵜呑みにしてFXの口座を開いたんです。今思えば恐ろしいことなんですけど、それでもアベノミクス相場のおかげで利益を出すことができたんです。しかも、利益が出た分でさらに高金利通貨なんかも買ってましたね」
・チャイナショックが牙をむく
もちろん、そんな安穏とした日々はづづかない。大きな転換点がやってきたのは“チャイナショック”の時だった。
「実はリーマンショックの安値は割らないだろうという思い込みもあって、南アフリカ・ランドなどの高金利通貨を買い増していたんです。結果としては、あっさりと底が抜けましたけどね(笑)。しかもストップロスを入れていなかったので、強制ロスカットです。暴落を経験したこともなかったので完全にマヒしてたんだと思います」
この時に資金の半分を溶かしたというOval Prime K.T氏。しかし、この時の教訓がその後のトレードの糧になったという。
「もちろんショックでしたけど、いつかこういう日がくるとは思っていたので、その日はいつもと変わらない感じで過ごしてましたね。ただ、その時の教訓として“勝手な思い込みをしない”ということと“資金管理をしっかりとする”ということは胸に刻み込みました」
・トレード仲間と情報交換して短期間でスキルアップ
さらに、Oval Prime K.T氏はこの時期からチャート分析をより深く追求していったという。
「最初は手探り状態で、本を読んだり教材を買ったりしてましたね。でも半年ほどたったころかな、証券会社のセミナーがあったんです。その証券会社の人に静岡のトレーダーの人を紹介してもらったんですが、同年代でFXの知識も同じくらいだったんです。そこで、お互いに知っていること知らないことなど情報交換をすることができ、そのことでテクニカルの分析力が格段に上がっていったと思います」
人との出会いがトレーダーとしての成長を促してくれたという、Oval Prime K.T氏。その後も師匠と呼べる人や、その師匠が通うスクールに一緒に通ったりと、かなり貪欲に知識を吸収していったという。
「このとき学んだオシレーターの使い方やマルチタイムフレームの分析方法などが、現在でも僕の手法の重要な部分。そのおかげで収益も安定するようになったし、いろんな手法がそこに積み重なって、イメージがどんどん広がっていったんです」
・アーティスト感覚でチャートを見る
そうしてチャート分析に磨きをかけ、自身でもインジケーターを開発するまでになったOval Prime K.T氏。しかし、彼が求めるインジケーターはアーティストらしいこだわりが随所に詰まっている。
「見てて飽きる画面って、モチベーションが落ちる原因になると思うんです。もちろんインジケーターは、その精度も重要ですが、僕のこだわりとして、見てて疲れない、そして楽しい画面を目指して作っています。そして、今リリースしている『Diva Perfect Order』もそうなんですけど、チャートの動きをイメージできるようなビジュアルも大切だと思っているんです。イメージができないと判断するのが遅れたり、決断できなかったりしますから」
また、サインツールは万能ではないし、あくまでも補助輪の役割と話すOval Prime K.T氏。
「サインツールはひとりで自転車に乗ることができるようになるために使う道具みたいなものです。ただ、大きく転ばないように、そして正しい恐怖心をもつことが大切だと思います。そうすれば、それを外したときにに自分自身のイメージが広がっていくと思いますよ」
ちなみにインジケーターを作っている時の感覚は曲作りに似ていると話すすOval Prime K.T氏。そのためジャケットやさらにPV動画まで、まさにミュージックシーンから飛び出してきたかのようなPRも人気の秘訣なのかもしれない。
年明けには新たなインジケータのリリースを考えているとのこと。しかもアイデアのきっかけはなんとジョン・ボリンジャー氏の講演。その講演で話していた内容を噛み砕いたサインツールとなる予定だという。インジケーターの可能性を大きく広げたといっていいOval Prime K.T氏。彼の新曲(?)のリリースに期待せずにはいられない。
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