円安は物価上昇をもたらすだろうか?
経済情報
物価が気になるのは、
(1)所得が増えないのに、物価だけ上がるのは心配だ。
(2)物価が上昇し始めると、金利が上がるのではないか?
(A)住宅ローンを変動で借りている人は多い。将来の返済が不安になる。
(B)国の借金が多い。財政は大丈夫なのだろうか、と不安になる。
(3)今回の物価上昇は、利上げして需要を抑制しても効果がないのではなかろうか?利上げの目的は需要抑制ではなく、円高を促し輸入物価を押し下げることである。
まぁ、以上はとにかく、今回も参考までに、為替相場と物価の関係を概観する。
最初に、物価との関係では、ドル円ではなく、(貿易は全てドルで行っているわけではないので)実効為替レートである。
で、実効為替レートはドル円ほどダイナミックには動いていない。
為替相場の変動が物価上昇率に反映するのは1年かかる。その意味で、日本の物価が上昇し始めるとするなら、4月頃からとなるが、過去を見ると、円安になっても必ずしも物価が上昇するということはない。
グラフの物価は、「食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合」。日本で通常使われる「生鮮食品及びエネルギーを除く総合」とは違う。加工食品も除いている。
となれば、利上げはどうなのだろう?
日本の物価上昇はエネルギーと食品だ。利上げで対処するのは違うかもしれない。
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