米国株の基本感 今は、強い利益成長と金融引き締めの攻防
米国株(S&P500)の基本はepsの20倍である。それより上になるか下になるか、つまり、株価がepsに対しどういう位置にあるかは、株価をepsで割ったもの(PER)で見る。20倍を超えていれば上になるし、20倍未満だと下になる。
今後については、(1)eps(赤線)がどうなっていくか? (2)株価がその赤線に対してどういう位置に来るかを予想することになる。
(1)上図での予想は、概ね市場が今考えている予想epsの20倍である。これが当たっていて、これに沿って動くなら、株価堅調は続くだろう。
一部のストラテジストは、上図の赤点線よりも強気な見通しを立てている。私は、ここまでの利上げの影響がタイムラグを置いて出てくるので、秋から上図の赤点線はオジギし始めると考えている。
(2)PERは、(A)FFレートの変化および(B)マネーサプライの伸び率で計量する。
(A)PERとFFレートの変化
昨日現在ではPERは19.6倍であるが、さらに低下していく見込みである。
なお、2年金利や10年金利はFFレートに先行するので、そうした金利も参考にする。(ここでは省略)
(B)PPERとマネーサプライ(M2)の伸び率
マネーサプライ(M2)の前年同期比伸び率は、4月4日時点では8.61%である。次回のFOMC(5月4日)でFRBは保有国債を最大950億ドルのペースで縮小することを決定する見込み。市場のマネーが吸収されマネーの伸び率は一層低下するだろう。
今は、利上げしても、マネーの伸び率がまだ高いので、急速なPER低下は免れているが、マネーの伸び率も低下すれば、PERはさらに低下するだろう。
今回は、ここまでとするが、改めて、上図に予想を加えた記事を書くことにする。そこで、予想株価も示す。
昨年3月、(ダイヤモンドオンラインで)昨年の秋から米国株価は低下に向かうと予想したが、今年のここでの記事では何度か、今年の秋(又は年末)頃から、米国株価は記録的大幅下落すると予想している。
よろしいですか?