中源線の哲学
株式
6月9日(木)のブログで、「出動を限定する」アイデアを紹介しました。
とても大切な考え方です。
でも、予測の当たり外れは避けることができません。
「明日の価格さえ言い当てることができない」「だったら相場観を捨てて中源線のシグナルに従おう」というのが、中源線を利用する際の標準形、少なくとも、慣れていないうちはそうすべきです(数量を抑えた「練習売買」)。
それなのに、あらためて「中源線の転換について、当たり外れを自ら当てよう」って……矛盾してますよね。
取れるチャンスは意外と限られている、だけど「今がそうなのか、ちがうのか」を知る術がないから、まずは手を出しておこう、“その後の対処”で結果(損益)をコントロールしよう──これが、ある意味、実行が容易な『正解』なのです。
だから、「標準形」と示しました。
納得できない場面も多い、でも中源線の3分割と「乗れたときの“ねばり”」で損小利大が実現する──こう考えて、規定どおり機械的売買を実行する姿勢です。
半分当たる、つまり「半分は外れる」「嫌になるような連敗もある」という現実を受け入れ、ヘタなアレンジをあきらめて前進する、ということです。
難しい裁量を入れない、中源線の判断に従う「機械的な売買」は、以下の箇条書きの通りです。
・数カ月の上げ下げ「うねり」に乗るために、機械的な判断を行う。
・出動のタイミングは、俗にいう「ブレイクアウト」。
・上げも下げも狙い、ポジションをドテンさせるシステム。
・終値の折れ線チャートで、シンプルに株価の“流れ”を捉えようとする。
・予測を当てようと躍起になることはなく、むしろ“ゆるい”感じ。
・そのかわり、株価の変動に“順応”するべく「3分割のポジション操作」を積極的に行う。
さて、私たちが抱く「期待」とは裏腹に、いろいろと予測不能の動きをみせるのが株価というものです。
期待と現実のギャップを埋めるよう努めるとともに、期待の対象である『設定』にも気を配る必要があります。
林投資研究所の「中源線シグナル配信」では、過度な期待を生むような説明を避けるだけでなく、自ら使うことを前提にした安心できる設定を心がけています。
同じ売買ロジック(ルール)でも、設定によってパフォーマンスは変わります。
図の上部の「安心」は、
『突出した利益はない』でも『大きな損失もない』
という設定です。
中源線シグナル配信では、この「安心」な設定に注目しています。
それに対して下部の「不安」は、
『浮き沈みの激しい』
過激な設定です。
ズバッと儲かる期間もある、だけど大損する期間もある、ということは、未知の未来に向かって実際にポジションを取った場合に「激しい浮き沈みがありそうだ」ということです。
このうちの“浮いている”部分、つまりガバッと儲かった時期だけを取り上げて「実績」だと宣伝しているものが、世の中には驚くほど多いのです。
“勝率”という魔の数字で錯覚を抱かないよう、注意してください。
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