②原理原則:『トレンドの定義』と『転換シグナル』の重要性
『ダウ理論』の中でも、『チャートの値動き』そのものを読み解く上で、
特に重要なのが『トレンドの定義』で、
世界中のトレーダーが、これに基づいてトレンド判断をしています。
『トレンドの定義』は、
ジグザグと“山”と“谷”を形成しながら動く相場の値動きの、
位置関係によって定められています。
上昇トレンド:連続する高値“山”更新と、連続する安値“谷”の切り上げ
下降トレンド:連続する安値“谷”更新と、連続する高値“山”の切り上げ
ちなみに、高値“山”更新も、安値“谷”更新もしない、
売りと買いの両圧力が均衡した“トレンドレス”という横ばい状態もあります。
その状態が長く続くと、売りと買いの両方の圧力が高まり、
どちらかにブレイクした際には勢いが強くなりやすいので、
追随を狙うと非常に効果的です。
値動きの上下は、
需要と供給のバランスが片方に寄った時に、
進行方向の抵抗は抜けやすくなります。
方向性に沿った値動きは比較的に角度が“鋭角”に、
方向性に沿わない値動きは角度が“鈍角”に、
なりやすい傾向にあります。
“値動き”自体から、
相場の方向性だけではなく、
潜在的な勢いまでが読み取れるのは、
エントリーする際には、非常に重要な判断材料となります。
下図、③を取りたい場合、①と②の角度(特に②)が、参考となります。
②の、下げを試すタイミングで下げ切らなかったり、
トレンドレスの状態だったりすると、
次の上げ(③)では勢いよく上げる確率が高まります。
『上昇トレンド』の終わりを示す『転換シグナル』
下図 左:CがAの高値更新できず、Bの安値を下回ったタイミング(確定)
下図 右①:CがAの高値更新をするも、DがBを下抜けたタイミング(未確定)
下図 右②:EがCの高値更新できず、Dの安値を下抜けたタイミング(確定)
『下降トレンド』の終わりを示す『転換シグナル』
下図 左:CがAの安値更新できず、Bの高値を上回ったタイミング(確定)
下図 右①:CがAの安値更新をするも、DがBを上抜けたタイミング(未確定)
下図 右②:EがCの安値更新できず、Dの高値を上抜けたタイミング(確定)
以上が、『トレンドの定義』に基づく、トレンド認識と、
そのトレンドが転換したとする『転換シグナル』です。
これらは、何らかの形で
テクニカル分析とされるあらゆるものに影響していますので、
しっかりと理解を深めていただくことが望ましいです。
よろしいですか?