DAY 3:チャートの仕組み – ローソク足とプライスアクション
FX
前回は、「FX特有の用語や概念」を押さえることで、トレードに必要な土台ができるお話をしました。
DAY 3となる今日は、**チャート分析の基礎である“ローソク足”の見方と、相場の参加者(買い手・売り手)の心理を読み取る“プライスアクション”**に触れていきます。
「テクニカル指標以前に、まずはローソク足をきちんと理解するだけで世界が変わる!」という方も多いので、ぜひこの機会にしっかり学んでみましょう。
1. ローソク足の基礎知識
(1) ローソク足とは?
- ローソク足は1つひとつの“価格の動き”を、時系列で視覚化したもの。
- **4本値(始値・終値・高値・安値)**をシンプルにまとめて、相場の動きをひと目で把握できる優れた表示方法です。
- チャート上の“ロウソク”のような形状からこの名がついています。
(2) 陽線と陰線
- 陽線:終値が始値より高い場合に描かれるローソク足(上昇を示す)。
- 一般的には「緑」または「白」で表現されることが多い。
- 陰線:終値が始値より低い場合に描かれるローソク足(下落を示す)。
- 一般的には「赤」や「黒」で表現されることが多い。
「陽線が多ければ上昇傾向、陰線が多ければ下降傾向」と、まずざっくりと相場の方向性を知るのに役立ちます。
(3) ヒゲ(上ヒゲ・下ヒゲ)が意味するもの
- ローソク足には“箱(実体)”と呼ばれる太い部分と、“ヒゲ”と呼ばれる細い線が上下に伸びている場合があります。
- 上ヒゲ:いったん高値まで上昇したが、売りに押されて終値が下がった。
- 下ヒゲ:いったん安値まで下落したが、買いに支えられて終値が戻った。
- 実体が短く、ヒゲが長いローソク足は、その期間中に相場が大きく揺れ動いたことを示し、買い手・売り手の激しい攻防があったと推測できます。
2. プライスアクションとは?
(1) 定義
- プライスアクションとは、インジケーターを使わずに“ローソク足の動き”そのものから売買タイミングを探る手法・考え方です。
- 移動平均線やMACDなど、後から学ぶテクニカル指標にもつながる重要な概念。
(2) ローソク足から読み解く参加者の心理
- 相場の“現在の勢い”や“どちらにバイアスがかかっているのか”を、ローソク足の形状と連続した動き(連続足)で判断します。
- 上ヒゲが連発している → 上値で売りが多く、上昇余地が小さいかもしれない。
- 下ヒゲが連発している → 下値で買いが入り、下落が一服するかもしれない。
- 陽線が連続 → 上昇トレンド継続中か。反転サインが出るまでは押し目買いを狙える。
「相場は大勢の投資家の思惑で動いている」という意識を持つと、ローソク足が“感情の動き”に見えてくるので面白いですよ。
3. ローソク足とプライスアクションの具体例
例1:ピンバー(Pin Bar)
- ローソク足の上下いずれかのヒゲが極端に長い形状。
- 例えば“下ヒゲが長い陽線”が出現した場合、一度大きく下に売られたが、最終的に大きく買い戻された意味を持ちます。
- これは「底堅い(下値で強く買われる)可能性が高い」シグナルの1つとして、トレーダーによく注目されるパターン。
例2:包み足(エンゴルフィング)
- 直前のローソク足を、次のローソク足の実体が完全に包み込む形状。
- 例えば、陰線をまるっと包む陽線が出た場合、売りの勢力を一気に覆す買いが入ったと考えられ、上昇転換を示唆する場合が多い。
- FXでは、1本のローソク足に注目しすぎず、“前後の足との関係”を見ることで転換点を捉えやすくなります。
例3:連続陽線/連続陰線
- 数本のローソク足が連続で陽線 or 陰線を形成している場合、トレンドが明確化している可能性が高い。
- 押し目を待つのか、ブレイクアウトを狙うのか—そこで戦略を変えることが重要です。
4. プライスアクションを活用した最初のステップ
- ローソク足の形状をじっくり観察する
- パターン名を丸暗記するより、「なぜこの形状になったのか?」と考える癖をつける。
- パターン名を丸暗記するより、「なぜこの形状になったのか?」と考える癖をつける。
- 複数の足をまとめて見る
- 1本だけでなく、3~5本程度のローソク足がどのように動いているかに注目。
- 1本だけでなく、3~5本程度のローソク足がどのように動いているかに注目。
- 直近高値・安値、サポートライン・レジスタンスラインを合わせて確認
- ローソク足の形状+水平線(サポレジ)が重なるポイントは“値動きが変化しやすい場所”と言えます。
- ローソク足の形状+水平線(サポレジ)が重なるポイントは“値動きが変化しやすい場所”と言えます。
5. 裁量での分析を深め、将来的にはシステム化もアリ
- ローソク足やプライスアクションを見極める力は、裁量トレードで必須のスキル。
- 一方、自動売買(EA)を作る際も、トレンド転換を「陽線の包み足」や「ピンバー」の検知で判断するロジックはよく用いられます。
- まずは裁量トレードで感覚を掴む → そのあとルールとしてまとめる → さらに必要に応じて自動化へ…と進む流れも自然です。
6. まとめ & 次回予告
まとめ
- ローソク足は始値・終値・高値・安値が一目でわかる、最重要チャート表示方法。
- プライスアクションとは、ローソク足の動き・形状から投資家の心理を読み解く手法。
- ヒゲや実体の長さ、前後の足との関係などを意識すると、相場の勢力図が見えてくる。
- 裁量で培った「ローソク足の読み方」は、自動売買のロジックにも役立つ可能性大。
次回(DAY 4)のテーマ:ファンダメンタルズの基礎 – 経済指標と相場の関係
- テクニカルだけでなく、重要指標やニュースが相場に与える影響を知ることは大切です。
- 大きく値が動く局面を経験すると、リスク管理の重要性もより一層実感できるはず。
「ローソク足がこんな風に動くのは、きっとこういう経済イベントが影響しているんだな…」という視点が持てるようになると、さらに一段と相場が面白く感じるでしょう。明日もお楽しみに!
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