DAY 45:通貨ペアの特徴 × 時間帯で戦略を微調整
FX
DAY 44では、「テクニカル×ファンダの融合」を中心に、市場環境を読み解くための具体的な視点を学びました。
今回のDAY 45では、さらに一歩進み、通貨ペアの個性と取引時間帯を組み合わせて、戦略をどう微調整するかを考えていきます。
「ポンド円はボラが大きいから苦手」「円絡みは夜間しか動かない」「主要な指標はNY時間に集中している」など、通貨と時間の特性を把握すれば、相場環境に合わせた運用がより柔軟に行えるでしょう。
1. 通貨ペアの特徴をおさらい
(1) メジャー通貨ペア(EUR/USD, GBP/USD, USD/JPY など)
- 流動性が高い
- スプレッドが狭く、短期売買でもコストが抑えやすい。
- 影響要因
- 米指標、EU指標、英国指標など。
- 米ドル関連ならFOMCや米雇用統計が大きく動かす。
(2) クロス円(EUR/JPY, GBP/JPY, AUD/JPY など)
- 特徴
- ボラティリティが高い(特にGBP/JPY)。
- “リスクオン/オフ”の動きで円の買い戻しや売りが急に出やすい。
- 適正
- トレンド時は大きく利幅を取れる可能性、反面レンジで高ボラだと騙しが多くなりやすい。
(3) 商品通貨(AUD, NZD, CADなど)
- 特徴
- 資源価格や中国経済などの動向に影響を受けやすい(特にAUD)。
- ボラティリティは中程度だが、リスクオフ時に売られやすい傾向。
- 指標の影響
- 各国の金利政策や資源相場が重要。朝方(アジア時間)やオセアニア指標で動くことも。
(4) マイナー通貨(TRY, ZAR, MXNなど)
- 特徴
- 高金利通貨だが、流動性や政治リスクが高く大きく変動しやすい。
- スワップ目的の長期保有が一般的だが、急落リスクが大きい。
- 注意
- スキャルやデイトレにはスプレッドが広い場合が多く、あまり向かない。
2. 時間帯別の相場傾向
(1) 東京時間 (アジア時間)
- 概況
- 流動性がやや低め、レンジ傾向が多い。
- AUD, NZD関連はオセアニアや中国のニュースで動きやすい。
- トレードのポイント
- スキャルや小幅レンジを狙う戦略がはまりやすいケースあり。
- 欧州勢の参入前なので大きなトレンドは生まれにくいが、突発ニュースがあれば急騰/急落も。
(2) ロンドン時間 (欧州時間)
- 概況
- 欧州市場が開くと取引参加者が増え、流動性アップ。
- GBPやEUR関連の指標が出やすく、ボラティリティが高まることが多い。
- トレードのポイント
- ロンドンオープン(日本時間16:00前後)前後に一気に相場が動き始めるパターン。
- GBP/JPY, EUR/USDなどは大きく動き、ブレイクアウトを狙える可能性。
(3) NY時間 (北米時間)
- 概況
- 世界の金融中心地の1つであり、米指標(雇用統計、GDP、CPIなど)が集中する。
- 欧米時間が重なり、最も流動性とボラが高くなる。
- トレードのポイント
- 指標の結果次第ではドルストレートやクロス円が大きく変動。
- スキャルやデイトレでも大きく利幅を狙える反面、スプレッド拡大や急変動リスクに注意。
(4) ロンドンフィックスやNYクローズ後
- ロンドンフィックス(日本時間深夜1時前後)
- 欧州勢の一部がポジション調整を行うタイミングで突発的な動きが出る場合あり。
- NYクローズ後
- 取引参加者が減り、流動性が落ちる。薄商いで値が飛ぶ可能性。
- トレードを控えるか、小ロットにするのが無難。
3. 通貨の特徴 × 時間帯:戦略微調整の具体例
(1) GBP/JPYをロンドン時間中心に
- 理由
- ポンドはボラティリティが高く、欧州指標や要人発言に敏感。ロンドン時間が一番活発。
- 戦略
- ロンドンオープン付近でMAやボリンジャーバンドを確認、トレンドが出そうならブレイク狙い。
- ストップは少し広めに取るが、指標直前はロットを落とすなどリスク管理。
(2) EUR/USDをニューヨーク時間に
- 理由
- 米ドル&ユーロに注目が集まるため、指標や欧州ニュースで大きく動きやすい。
- 戦略
- 指標後のブレイクアウトや、ダマシで戻りを狙うなど、状況に応じて調整。
- ボラが高まる21:30~23:00頃に集中して取引。その他の時間帯は観察メイン。
(3) AUD/JPYを東京~午前中に
- 理由
- オセアニア指標や中国関連ニュースが朝~昼に出る場合が多い。日本市場とも重なりやすい。
- 戦略
- 朝イチでニュースチェックし、ボラが高そうなら押し目買い/戻り売りを狙う。
- 大きく動いた後はロンドン時間に続く動きがあるか見極める。
(4) スキャルやデイトレならNY時間重視、スイングなら時間問わず
- スキャル/デイトレ:流動性とボラが高い欧米時間中心に集中。
- スイング:4時間足や日足ベースで考えるため、時間帯はそこまで重視せず、寝る前や起きた時など1日1~2回のチェックで十分。
4. 注意点:相関リスクとニュースの突発性
- 同じ方向のポジション重複に注意
- EUR/USDでドル売り+GBP/USDでドル売り+AUD/USDでもドル売り…と重なると、ドルが急騰した際にすべてのポジションが損失になる。
- クロス円の同時保有
- EUR/JPY、GBP/JPY、AUD/JPYなど、全部円売りなら円高になった瞬間に大損。
- 突然のヘッドラインニュース
- 普段は狭い値動きの通貨でも、一発のヘッドラインで急落・急騰があり得る。
- 特に政治リスクが高い国や紛争関連ニュースには注意。
5. まとめ & 今後の展開
まとめ
- 通貨ペアごとの特徴:ボラティリティ、流動性、ファンダ要因が異なる。メジャー、クロス円、商品通貨などを把握。
- 時間帯ごとの特性:東京はやや静か、ロンドンはボラ増、NYは指標集中で大きく動きがち。
- 戦略微調整:通貨ペア×時間帯で、エントリーor停止、ロット拡大or縮小、損切り幅調整を決める。
- 相関リスクや突発ニュースも考慮し、ポートフォリオ的視野で複数ポジションを管理。
WEEK7の次のステップ
- DAY 46以降は、WEEK7の残り日程でさらに「戦略微調整の具体的な例」や「複数ポジションの管理」を再確認し、最終的にWEEK8での総まとめ・高度なリスク管理に備えます。
- この流れをマスターすることで、相場環境の変化×通貨ペアの個性×時間帯別傾向を組み合わせた柔軟なトレードが可能になり、長期的な安定収益を目指せるはずです。
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