円安・株高も一休み
イベントの後の短期・急上昇相場
過去4年でサプライズを伴ったイベント後の
短期急上昇相場は今回が3回目です。3回の上
昇度合いを比較してみます。
13年4~5月 異次元緩和導入時(4/04)
当 日 高 値
4/04 12,634円 5/22 15,627円
32日 +2,993円
14年10~12月 追加緩和導入時(10/31)
10/31 16,413円 12/08 17,935円
25日 +1,522円
16年11~12月 トランプ大統領決定
11/09 16,251円 12/20 19,494円
29日 +3,243円
上記からはイベント後の短期・急上昇相場
の賞味期間は1か月半程度と考えられます。
今回も高値まで29日を経過しており、日柄か
らは一休みして不思議ではないタイミングで
す。
株高のリード役、円安も一服気味
11月第2週から、(~12/16)の週まで、5週連続
でドル高・円安が進み、高値・安値ともに前週の水
準を上回ってきましたが、(~12/22)の週では下値
は切り上がりましたが、上値は切り上がりませんで
した。年内のイベントもほぼ通過、年内に円安を促
進させるような材料も見当たらないだけに円安の流
れは一休みと考えます。
円安値 円高値
~11/11 106.95円 101.20円
・・・
~12/16 118.67円 114.74円
~12/22 118.24円 116.55円
高値圏での先行指標騰落レシオはピークアウト
株価が高値圏を維持する最低条件の1か月平均
の騰落レシオ120%を28日連続で維持していま
す。アベノミクス相場の初動時、12年12月上旬
から13年2月上旬までの41日連続以来の長さです。
高値圏を維持できている状況証拠です。
それでも1か月平均の騰落レシオは12/08に
170%でピークを打ち、足元では127%まで低下し
てきています。高値圏維持の必要条件は120%台
ですから微妙な水準になってきています。高値圏
での先行指標、1か月平均の騰落レシオがピーク
アウトして2週間経過していることには注意が必
要です。
高値追いの象徴・新高値数もピークアウト
年初来高値を更新し、高値追いを続けている間
は新高値数が増加を続けます。高値圏にある期間、
滞留した後は新高値数が減少に転じます。上値を
追う力が弱まった証拠です。
足元で新高値数の1か月平均は12/16に天井を
付け、低下に転じています。1か月平均の新高値
数≒高値というデータがあります。しかも12/22
の新高値数は66と1か月半ぶりの水準まで減少
しています。
株高をリードしてきた円安が止まる兆しをみせ、
1か月平均の騰落レシオや新高値数が高値を追う
水準からは衰えてきており、円安・株高の流れも
一休みといったところでしょうか。
よろしいですか?