テクニカルからみた17年相場
基調判断は中期線で
相場の基調は中期線の傾きで判断します。代
表的な中期線は3か月線、100日線、6か月線
です。
そのうちの3か月線と100日線が昨年8/26に
底入れし、1か月後の9/26に3か月線と6か月
線がゴールデンクロスし、相場は基調として上
昇入りしたことが確認されました。
昨年末時点で株価は3か月前に比較して、
15%上位にあり、傾きは急すぎますが、スピー
ド調整を交えながらも株価は新年の前半は基調
として「上」向きであると予想されます。
年間変動幅は4,000円程度
過去3年の年間変動幅は下記の通りです。
14年 4,025円
15年 4,072円
16年 4,542円
3年続いたことが4年目も続くという保証は
ありませんが、年間変動率を算出しても20%台
であり、年間変動の想定値幅としては妥当なも
のと考えます。昨年の年末値(19,114円)を基
準にするなら、最大値は23,000円、最小値は
15,000円ということになります。
上記のように基調が「上」という前提からは
4,000円を「上」に3、「下」に1の割合で配分
するなら、22,000~18,000円というレンジにな
ります。
転換点は4~6月期
相場が底入れした後、3か月線と6か月線が
ゴールデンクロスし、上昇基調入りが確認され
た12年・14年・16年から翌年への相場は天・底
ともに4~6月期になっています。このことは底入
れから高値までほぼ1年前後であることを意味し
ています。 昨年安値から1年ということになれ
ば、新年相場の上半期は堅調と想定されます。
上昇幅7,000円を当てはめれば、高値の目安は
22,000円ということになります。
安値 高値 上昇幅
12~13年 8,295円 15,627円 +7,332円
(6/04) (5/22)
14~15年 13,910 20,868 +6,958
(4/14) (6/24)
16~17年 14,952
(6/24)
利益成長が戻る
過去5年の日経平均株価の実績ベースの1株当
たり利益(EPS)を以下に示しました。
1株当たり利益
12年5月末 449円
13年5月末 620円
14年5月末 1,035円
15年5月末 1,133円
16年5月末 1,102円
5月末は3月期決算発表が終わった時点での
数値です。12年度、13年度と利益が急増した
後、14年度は10%弱の増益と伸び率が鈍化、
15年度は後半の円高の影響もあり、3%弱の減
益にとどまりました。
昨年末段階では約5%の増益が見込まれてい
ます。来年度の増益率は10%程度が予想されて
います。日経平均株価ベースに換算するならEPS
は1,300円程度になります。
日本株の収益力・成長力から判断して日本株の
実力PERは15倍程度と考えられます。上下への
振れを前提にするならPERのレンジは13.5~16.5
倍になります。
EPS1,300円でPER16.5倍を前提にすれば、株
価は21,500円程度ということになります.
2017年の現時点での日経平均株価の想定レンジ
は
高値 21,500~22,000円
安値 17,500~18,000円
ということになります。
よろしいですか?