米国株が落ち着きを取り戻すまでは 荒野浩氏
日経225
2020/03/09 07:00 配信
円が高値を付けるまでは
株安・原油安・円高という流れからは株価が下げ止まるきっかけを失いつつあります。
米国株の落ち着きが日本株が下げ止まる必要条件ですが、加えて円が高値を付けるまで
という条件が加わります。ここ数年、円の高値≒株価の安値という形での転換が多く
みられるからです。
PBRが1倍を割れ、下値の目安を見失いつつあります。週前半には瞬間的には
20,000円割れを覚悟しなければ、いけないのかもしれません。
変動幅が大きすぎる
上昇、下落といった方向性の問題ではなく、日々の値幅が大きすぎるというのが
米国株に対する印象・実感です。
この2週のNYダウの日々の値幅とVIX指数を下表に示しました。
(NYダウの日々の値幅) 変動率 VIX指数
1月平均 242ドル 0.84% 13.94
(週次)
2/24 490ドル
2/25 1151
2/26 651
2/27 1022
2/28 813
(平均) 825 3.10% 31.94
3/02 1314
3/03 1378
3/04 816
3/05 728
3/06 767
(平均) 1000 3.80% 36.76
不安定相場は1か月程度は続く?
最高値を更新していた1月には1日平均の変動幅は200ドル台で、日中変動率は1%以下、
VIX指数も13台でしたが、この2週は日中変動率が3%を超え、VIX指数も30台へと
急上昇しています。
日中値幅が1000ドルを超えたのが10営業日中、4日もあり、かつて経験したことの
ない株価変動であり、落ち着きを取り戻すのは容易ではないということになります。
不安定相場は高いボラに起因するもので、ボラティリティーが下がり、米国株が
落ち着くことが待たれます。それでも40台まで上がってきたVIX指数が20を割り込むには
1か月程度の時間を要すると思われ、円高も加わり、日本株の底値圏での動き、
下値模索の流れも3月いっぱいは続くことが予想されます。
買いのチャンスは円高の進展から後ずれすることになってしまいます。
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