一段と色濃くなる“円独り負け”の様相|これからの外国為替相場の行方 138回(2021.06.25更新)
日本で唯一のFX専門誌『FX攻略.com』で130回を超える人気連載だった「これからの外国為替相場の行方」。Webでも変わらず経済アナリスト・田嶋智太郎さんに、日々動き続けている相場が今後どのように動いていくと予測しているのかを教えていただきます。
田嶋智太郎氏プロフィール
たじま・ともたろう。経済アナリスト。アルフィナンツ代表取締役。1964年東京都生まれ。慶応義塾大学卒業後、現三菱UFJ証券勤務を経て転身。主に金融・経済全般から戦略的な企業経営、ひいては個人の資産形成、資金運用まで幅広い範囲を分析・研究する。民間企業や金融機関、新聞社、自治体、各種商工団体等の主催する講演会、セミナー、研修等の講師を務め、年間の講演回数はおよそ150回前後。週刊現代「ネットトレードの掟」、イグザミナ「マネーマエストロ養成講座」など、活字メディアの連載執筆、コメント掲載多数。また、数多のWEBサイトで株式、外国為替等のコラム執筆を担当し、株式・外為ストラテジストとしても高い評価を得ている。自由国民社「現代用語の基礎知識」のホームエコノミー欄も執筆担当。テレビ(テレビ朝日「やじうまプラス」、BS朝日「サンデーオンライン」)やラジオ(毎日放送「鋭ちゃんのあさいちラジオ」)などのレギュラー出演を経て、現在は日経CNBC「マーケットラップ」、ダイワ・証券情報TV「エコノミ☆マルシェ」などのレギュラーコメンテータを務める。主なDVDは「超わかりやすい。田嶋智太郎のFX入門」「超わかりやすい。田嶋智太郎のFX実践テクニカル分析編」。主な著書は『財産見直しマニュアル』(ぱる出版)、『FXチャート「儲け」の方程式』(アルケミックス)、『なぜFXで資産リッチになれるのか?』(テクスト)など多数。最新刊は『上昇する米国経済に乗って儲ける法』(自由国民社)。
一段と色濃くなる“円独り負け”の様相
今、米国では航空大手の人手不足が極めて深刻な状態となり、必要な乗務員が揃わないために減便が相次ぐほど航空機の利用が急回復しているという。ここにきて経済活動の再開を「宣言」する州も出てきており、こうした状況に照らして考えれば「それでも、いまだFRBが毎月1200億ドルもの資産購入を続けている」というのは少々異常とさえ言える。
むろん、市場もすでに「テーパリングの開始」についての織り込みは進めており、むしろ視線はテーパリングの向こうにある「利上げ開始」の方に注がれ始めている。とはいえ、それは早くても2022年の終盤になると見られ、まだ「かなり向こう」である。
とまれ、結果的には米10年債の利回りが押さえられ気味となっている一方で、2年債や5年債の利回りは目立って強含みになってきている。その実、今週は22日に2年債、23日に5年債の入札が行われたが、いずれも不調な結果に終わった。そして、このところは2年債や5年債の利回り上昇に伴ってドルが買われるといった状態が続いている。
ドル円、ユーロドルの目先は?
おかげでユーロ/ドルは——
よろしいですか?